問題
次で定義される数列{In}を考える。
In=2n∫02πxsinxcos2n−1xdx(n=1,2,3,⋯⋯)
以下の問いに答えよ。
(1)次の等式が成り立つことを証明せよ。
∫02πsinnxdx=∫02πcosnxdx(n=1,2,3,⋯⋯)
(2)数列{In}が次の式を満たすことを証明せよ。
In=∫02πsin2nxdx(n=1,2,3,⋯⋯)
(3)dxd(cosxsinn−1x)をsinxとnを用いて表せ。
(4)数列{In}が次の漸化式を満たすことを証明せよ。
In=2n2n−1In−1(n=2,3,4,⋯⋯)
(5)数列{In}の一般項を求めよ。
出典:九州大学 2018年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第1問
解答
解法1
(1)
x=π/2−t と置くと
∫0π/2sinnxdx=∫π/20cosnt(−dt)=∫0π/2cosntdt
である。
(2)
d(cos2nx)=−2nsinxcos2n−1xdx
だから
In=−∫0π/2xd(cos2nx)
と書ける。部分積分により
In=−[xcos2nx]0π/2+∫0π/2cos2nxdx=∫0π/2sin2nxdx
となる。最後に (1) を用いた。
(3)
積の微分と cos2x=1−sin2x から
dxd(cosxsinn−1x)=−sinnx+(n−1)cos2xsinn−2x=(n−1)sinn−2x−nsinnx
である。
(4)
(3) の n を 2n に置き換え、0 から π/2 まで積分する。境界値は両端で0なので
0=(2n−1)In−1−2nIn
となる。よって
In=2n2n−1In−1
である。
(5)
I1=∫0π/2sin2xdx=4π
であり、漸化式を繰り返すと
In=2⋅4⋅6⋯(2n)1⋅3⋅5⋯(2n−1)⋅2π=4n2nCn⋅2π
を得る。
解法2
(1)
置換 t=π/2−x により
∫0π/2sinnxdx=∫0π/2cosntdt
である。
(2)
定義式で部分積分すると境界項が0になり、
In=∫0π/2cos2nxdx=∫0π/2sin2nxdx
を得る。
(3)
直接微分して
dxd(cosxsinn−1x)=(n−1)sinn−2x−nsinnx
である。
(4)
In=∫0π/2sin2n−1xsinxdx
に対して部分積分を行う。u=sin2n−1x、dv=sinxdx とすると、境界項は0で
In=(2n−1)∫0π/2sin2n−2xcos2xdx
となる。cos2x=1−sin2x より
In=(2n−1)(In−1−In)
だから
In=2n2n−1In−1
である。
(5)
I0=π/2 と見れば
In=2⋅4⋅6⋯(2n)1⋅3⋅5⋯(2n−1)⋅2π
である。ここで
2⋅4⋅6⋯(2n)=2nn!,1⋅3⋅5⋯(2n−1)=2nn!(2n)!
だから
In=4n(n!)2(2n)!⋅2π=4n2nCn⋅2π
となる。