方針
(1) は微分して分子の符号を見る。(2) は u=logx と置換すれば u−2 の積分になる。(3) は (1) の単調減少性から、各項を左隣の区間の積分で上から評価する。k≧3 では x∈[k−1,k] に対して f(x)>f(k) なので、和が 2 から n までの積分で押さえられる。
解答
(1) f(x)=x(logx)21 とおく。x>1 では logx>0 である。積の形を使って f(x)=x−1(logx)−2 と見ると、f′(x)=−x−2(logx)−2+x−1⋅(−2)(logx)−3⋅x1=−x2(logx)21−x2(logx)32=−x2(logx)3logx+2である。x>1 では分母は正で、logx+2>0 であるから f′(x)<0 である。したがって f(x) は x>1 において単調に減少する。
(2) u=logx とおくと du=x1dx である。したがって ∫x(logx)21dx=∫u−2du=−u−1+C である。よって ∫x(logx)21dx=−logx1+C である。
(3)
(1) より、関数 f(x)=1/{x(logx)2} は x>1 で単調に減少する。したがって k≧3 に対して、k−1≦x≦k なら f(x)≧f(k) である。しかも区間の内部では厳密に大きいので、f(k)<∫k−1kf(x)dx が成り立つ。すなわち k(logk)21<∫k−1kx(logx)2dx である。
これを k=3,4,…,n について足し合わせると k=3∑nk(logk)21<∫2nx(logx)2dx である。(2)より右辺は [−logx1]2n=log21−logn1 である。n≧3 なので logn>0 であり、log21−logn1<log21 である。したがって k=3∑nk(logk)21<log21 が示された。
総評
難度5、計算量4。目安時間は15分。微分、置換積分、積分評価が一直線につながる問題である。(3) では単調減少関数に対して、項 f(k) を区間 [k−1,k] の積分で上から押さえる向きを間違えないことが重要である。積分区間が 2 から n になるため、最終的に 1/log2−1/logn が出る。最後は 1/logn>0 を使って、求める上界より真に小さいことを明示する。
冊子PDFで見る九大の積分の問題で問題集を作る
出典: 九州大学 2015年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。