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九州大学 2019年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

赤りんごがa個,青りんごがb個入っている袋と,
赤りんごがc個,青りんごがd個入っているかごがある。
袋からりんごを1個取り出し,取り出したりんごを袋に戻した上で,
そのりんごと同じ色のりんごをかごから袋に1個移動させる試行を何回か繰り返す。
以下の問いに答えよ。

(1) a=2b=3c=2d=3とする。
2回目の試行において,袋から取り出したりんごが赤りんごである確率を求めよ。

(2) a=2b=3c=2d=3とする。
2回目の試行において,袋から取り出したりんごが赤りんごであったとき,
1回目の試行で袋から取り出したりんごが青りんごである確率を求めよ。

(3) a>0b>0c=2d=3とする。
何回目かの試行後に,かごに赤りんごと青りんごが1個ずつ残る確率をabを用いて表せ。

(4) a=1b=1c>1d>1とする。
何回目かの試行後に,かごに赤りんごと青りんごが1個ずつ残る確率をcdを用いて表せ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安28

確率 条件付き確率、場合分け、数え上げ

方針

前半は1回目の結果で2回目の袋の中身が変わるので、赤を引いた場合と青を引いた場合に分けて全確率と条件付き確率を計算する。後半では、かごに赤1個・青1個が残るために必要な移動回数が決まっていることに注目する。(3)では最初の3回で赤1回・青2回を選べばよく、どの順序でも分子の積が同じになる。(4)では赤を c1 回、青を d1 回選ぶ順序を数え、各順序の確率が同じ積になることを使う。

解答

(1)
はじめ袋には赤2個、青3個が入っている。

1回目に赤を取り出す確率は 25 である。このとき、赤りんご1個がかごから袋に移るので、2回目の直前の袋の中身は赤3個、青3個である。したがって、この場合に2回目が赤である確率は 36 である。

1回目に青を取り出す確率は 35 である。このとき、2回目の直前の袋の中身は赤2個、青4個である。したがって、この場合に2回目が赤である確率は 26 である。

よって求める確率は2536+3526=15+15=25である。

(2)
「1回目が青、2回目が赤」である確率は 3526=15 である。(1)より「2回目が赤」である確率は 25 であるから、求める条件付き確率は 1525=12 である。

(3)
かごは最初、赤2個、青3個を含む。かごに赤1個、青1個が残るためには、かごから袋へ赤を1回、青を2回移せばよい。したがって、最初の3回の試行で赤が1回、青が2回取り出される確率を求めればよい。

例えば順序が赤、青、青である確率は aa+bba+b+1b+1a+b+2 である。順序が青、赤、青や青、青、赤でも、分子には同じく abb+1 が1回ずつ現れ、分母は (a+b)(a+b+1)(a+b+2) で同じである。赤1回、青2回の順序は3通りあるから、求める確率は 3ab(b+1)(a+b)(a+b+1)(a+b+2) である。

(4)
最初、袋には赤1個、青1個が入っている。かごに赤1個、青1個が残るには、赤を c1 回、青を d1 回、かごから袋に移せばよい。したがって試行回数は (c1)+(d1)=c+d2 回である。

この c+d2 回のうち、赤を選ぶ位置を決める方法は c+d2Cc1 通りである。1つの順序を固定すると、赤が選ばれるたびに袋の赤の個数は 1,2,,c1 と現れ、青が選ばれるたびに袋の青の個数は 1,2,,d1 と現れる。一方、各回の袋全体の個数は 2,3,,c+d1 である。したがって固定した1つの順序の確率は (c1)!(d1)!(c+d1)! である。

よって求める確率はc+d2Cc1(c1)!(d1)!(c+d1)!=(c+d2)!(c1)!(d1)!(c1)!(d1)!(c+d1)!=1c+d1である。

別解

解法2

方針

赤を r 回、青を s 回選ぶ固定順序の確率が順序によらないことを一般式にする。その式を前半の2段階と後半の必要回数へ一貫して適用する。

解答

赤を r 回、青を s 回選ぶ順序を1つ固定する。各回の分子を同色ごとにまとめると、その順序の確率はa(a+1)(a+r1)b(b+1)(b+s1)(a+b)(a+b+1)(a+b+r+s1)であり、並ぶ順序にはよらない。

(1)
最初が赤、青の2場合に分けるとPr(2回目が赤)=2536+3526=25である。

(2) Pr(1回目が青かつ2回目が赤)=(3/5)(2/6)=1/5 だから、条件付き確率は1/52/5=12である。

(3)
かごを赤1個、青1個にするには、最初の3回で赤を1回、青を2回選ぶ。順序は3通りなので、一般式から3ab(b+1)(a+b)(a+b+1)(a+b+2)である。

(4)
今度は初期値 a=b=1 とし、赤を c1 回、青を d1 回選ぶ。全 c+d2 回における順序数は c+d2Cc1 である。よってc+d2Cc1(c1)!(d1)!(c+d1)!=1c+d1である。

総評

難度6、目安時間28分。袋に戻した後、同じ色をかごから袋へ移すため、袋の中身は毎回1個ずつ増える。前半は全確率と条件付き確率の基本だが、1回目が赤の場合と青の場合で2回目の分母がどちらも6になることを丁寧に追う必要がある。後半は、目標のかごの残数から必要な赤・青の移動回数を先に決めるのが核心である。固定した順序では分子の積が順序によらないため、最後は順序数だけを掛ければよい。

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出典: 九州大学 2019年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。