問題
を自然数とする。,がすべての実数を動くとき,定積分
の最小値をとおく。極限を求めよ。
出典:九州大学 2019年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第1問
方針
解法1
与えられた積分は、関数 を一次関数 で近似したときの二乗誤差である。 に関する2次式として展開し、必要な積分 、、 を先に求める。最小条件は2変数2次式の偏微分、または平方完成に相当する連立一次方程式で与えられる。最小値を代入で求め、最後に を取る。
解法2
一次関数の空間を、互いに直交する と で張る。正射影の係数を内積から求め、ピタゴラスの関係で最小二乗誤差を直接計算する。
解答
解法1
とおく。まず必要な積分を求める。 であり、また が自然数なので である。さらに部分積分により
である。もちろん である。
これらを用いて を展開する。
である。
これは に関する下に凸の2次式である。最小となる点では かつ が成り立つ。第2式より であり、これを第1式に代入すると すなわち である。よって を得る。
このとき
である。したがって である。
別解。最小条件は、誤差 が と のどちらにも直交することと考えてもよい。すなわち
を解くと、同じく 、 が得られる。
解法2
区間 上の内積を
とする。 と は直交し、
である。また とおくと
である。
一次関数は
と書ける。したがって最良近似の係数は正射影から
であり、 となる。さらに
であるから、正射影で取り除かれる成分の2乗は
である。よって
となり、求める極限は
である。