方針
与えられた積分は、関数 を一次関数 で近似したときの二乗誤差である。 に関する2次式として展開し、必要な積分 、、 を先に求める。最小条件は2変数2次式の偏微分、または平方完成に相当する連立一次方程式で与えられる。最小値を代入で求め、最後に を取る。
解答
とおく。まず必要な積分を求める。 であり、また が自然数なので である。さらに部分積分によりである。もちろん である。
これらを用いて を展開する。である。
これは に関する下に凸の2次式である。最小となる点では かつ が成り立つ。第2式より であり、これを第1式に代入すると すなわち である。よって を得る。
このときである。したがって である。
別解。最小条件は、誤差 が と のどちらにも直交することと考えてもよい。すなわちを解くと、同じく 、 が得られる。
別解
解法2
方針
一次関数の空間を、互いに直交する と で張る。正射影の係数を内積から求め、ピタゴラスの関係で最小二乗誤差を直接計算する。
解答
区間 上の内積をとする。 と は直交し、である。また とおくとである。
一次関数はと書ける。したがって最良近似の係数は正射影からであり、 となる。さらにであるから、正射影で取り除かれる成分の2乗はである。よってとなり、求める極限はである。
総評
難度6、目安時間25分。見た目は関数近似だが、実際には の2変数2次式の最小化である。三角関数の積分では の符号が最も間違いやすい。最小条件を立てる前に を完全に展開しておくと、連立一次方程式から最小値まで機械的に進められる。極限では補正項が で消えるため、答えは元の の平均値 に戻る。