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九州大学 2020年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

a,b,c,dを整数とし,iを虚数単位とする。
整式f(x)=x4+ax3+bx2+cx+d
f(1+3i2)=0をみたすとき,
以下の問いに答えよ。

(1) c,da,bを用いて表せ。

(2) f(1)を7で割ると1余り,11で割ると10余るとする。
また,f(1)を7で割ると3余り,11で割ると10余るとする。
aの絶対値とbの絶対値がともに40以下であるとき,
方程式f(x)=0の解をすべて求めよ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

複素数平面整数 展開・因数分解、合同式、解と係数の関係

方針

ω=(1+3i)/2 の共役も解なので、x2x+1f(x) を割る。残る二次式との係数比較で c,d を表し、f(1) から b、次に f(1) から a を合同式と範囲条件で決める。

解答

(1) ω=1+3i2 とおくと ω2ω+1=0 である。f(x) は整数係数、特に実係数なので、ω の共役複素数も解である。したがって x2x+1f(x) の因数である。 f(x) は最高係数1の四次式なので f(x)=(x2x+1)(x2+mx+n) と書ける。展開するとf(x)=x4+(m1)x3+(nm+1)x2+(mn)x+nである。係数比較より a=m1,b=nm+1,c=mn,d=n である。m=a+1n=a+b だから c=1b,d=a+b である。

(2)
(1)より f(1)=1+a+b+c+d=2+2a+b であり、f(1)=1a+bc+d=3b である。まず f(1) の条件から 3b3(mod7),3b10(mod11) である。したがって b1(mod7),b7(mod11) である。 b=7u+1 とおくと、7u+17(mod11) より 7u6(mod11) である。718(mod11) だから u484(mod11) となり、b=29+77v(vZ) である。b40 より b=29 が決まる。

次に f(1) の条件を用いる。b=29 より f(1)=31+2a である。条件は 31+2a1(mod7),31+2a10(mod11) であるから 2a5(mod7),2a1(mod11) となる。よって a6(mod7),a6(mod11) すなわち a=6+77w(wZ) である。a40 より a=6 である。

したがって c=1b=28,d=a+b=35 であり、f(x)=(x2x+1)(x2+7x+35) となる。よって方程式 f(x)=0 の解はx=1+3i2,13i2,7+91i2,791i2である。

別解

解法2(ωに代入して剰余を消去する)

方針

ω2=ω1 から ω3=1, ω4=ω を得て、f(ω)Aω+B に簡約する。2係数を0として c,d を求め、合同条件は絶対値40以下の候補を明示して一意に絞る。

解答

(1)
ω=(1+3i)/2 とおく。関係式ω2=ω1,ω3=1,ω4=ωを用いるとf(ω)=ωa+b(ω1)+cω+d=(b+c1)ω+(dab).ω は非実数で、2つの係数は実数だからb+c1=0,dab=0.よってc=1b,d=a+bである。

(2)
このときf(1)=3b.剰余条件からb1(mod7),b7(mod11).b40 で前者を満たす候補34,27,20,13,6,1,8,15,22,29,36のうち、後者も満たすのは b=29 だけである。

またf(1)=2+2a+b=31+2aだから2a5(mod7),2a1(mod11),すなわちa6(mod7),a6(mod11).a40 より a=6 である。したがってc=28,d=35,かつf(x)=(x2x+1)(x2+7x+35).よってすべての解はx=1±3i2,x=7±91i2である。

総評

難度5、目安時間20分。四次式でも本質は x2x+1 を因数にもつことと、合同式を丁寧に解くことである。f(1)=3b から先に b を決めると見通しがよく、f(1)a を決める流れが自然である。採点では、共役解または剰余による因数条件、係数比較、合同式の範囲内での一意性、最後の二次方程式の解の表示が確認される。

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出典: 九州大学 2020年度 一般選抜(前期日程)数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。