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九州大学 2021年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

座標平面上の3点O(0,0)A(1,0)B(0,2)を考える。以下の問いに答えよ。

(1) 三角形OABに内接する円の中心の座標を求めよ。

(2) 中心が第1象限にあり,x軸とy軸の両方に接し,
直線ABと異なる2つの交点をもつような円を考える。
この2つの交点をPQとするとき,
線分PQの長さの最大値を求めよ。

難易度4/ 10計算量4/ 10目安16

図形と方程式 座標設定円の性質微分による最大最小

方針

内接円の中心は2つの座標軸から等距離にあるので r,r と置ける。直線 AB2x+y=2 と表し、中心からこの直線までの距離が半径 r に等しいことから (1) を求める。(2) も同じく中心 r,r、半径 r の円として、直線 AB までの距離 d を使い、弦長 PQ=2r2d2 を二次関数として最大化する。交点が異なる条件 d<r と最大点がその範囲内にあることも確認する。

解答

(1)
直線 AB は、点 A(1,0), B(0,2) を通るので 2x+y=2 である。

三角形 OAB の内接円は x 軸と y 軸の両方に接するから、その中心は2つの座標軸から等距離にある。よって中心を (r,r)(r>0) とおくと、半径も r である。内接円はさらに直線 AB に接するので、点 (r,r) と直線 2x+y2=0 の距離が r に等しい。

内接円の中心は三角形の内部にあるから 23r>0 であり、23r5=r となる。したがって 2=(3+5)r より r=23+5=352 である。求める中心の座標は (352,352) である。

(2)
条件をみたす円は、中心が第1象限にあり、x 軸と y 軸の両方に接する。よって中心を (r,r)(r>0) とおくと、半径も r である。

中心 (r,r) から直線 AB:2x+y2=0 までの距離を d とすると d=2r+r25=3r25 である。直線 AB と円が異なる2点で交わる条件は d<r であり、このとき弦 PQ の長さは PQ=2r2d2 である。したがって PQ2=4(r2(3r2)25)=165(r2+3r1) である。

ここで r2+3r1=(r32)2+54 であるから、PQ2r=32 のとき最大となる。このとき PQ2=16554=4 である。また r=32 では d=5215=52<32=r なので、確かに異なる2交点をもつ。よって求める最大値は PQ=2 である。

別解

解法2(直線と円の交点を二次方程式で求める)

方針

(1) は直角三角形の内接円半径の公式を用いる。(2)では直線 ABy=22x と置き,円の方程式へ代入する。2交点の x 座標の差を判別式で表し,直線の傾きから実際の弦長へ直して最大化する。

解答

(1)
三角形 OAB は2辺の長さが 1,2,斜辺が 5 の直角三角形である。直角三角形の内接円半径はr=1+252=352である。円は両座標軸に接するため,中心は(352,352)となる。

(2)
円の中心を C(r,r),半径を r とする。直線 AB 上では y=22x だから,円(xr)2+(yr)2=r2へ代入すると5x2+(2r8)x+(2r)2=0を得る。その2根を x1,x2 とする。判別式はΔ=(2r8)220(2r)2=16(r2+3r1)である。2交点が異なる条件は Δ>0 であり,(x1x2)2=Δ25となる。直線の傾きは 2 なので,弦長はPQ=1+(2)2x1x2である。したがってPQ2=5Δ25=165(r2+3r1)=165{(r32)2+54}.よって r=3/2 のとき PQ2=4 となる。このとき Δ>0 も満たすから,求める最大値はPQ=2である。

総評

座標軸に接する円を r,r と置けるかが出発点になる標準的な図形と方程式の問題。目安時間は16分。(1)は内接円なので直線 AB までの距離で絶対値を外す符号を確認すること、(2)は弦長を 2r2d2 と書いてから二次関数へ落とすことが得点の中心である。最大点 r=32 が実際に2交点条件 d<r を満たす確認を入れると、最大化だけで終わらない答案になる。

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出典: 九州大学 2021年度 一般選抜(前期日程)数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。