方針
条件は、固定した に対して が取り得る最大値を が上回ることを意味する。(1)では が全実数なので平方完成で最大値を求める。(2)では の制限があるため、最大点 が区間 に入るかどうかで場合分けし、端点 での値も比較して境界曲線をつなぐ。
解答
(1)
条件Aは、すべての実数 について が成り立つということである。したがって、右辺 の最大値以下ではなく、最大値以上に があればよい。 について平方完成すると である。 はすべての実数を動くので、最大値は である。よって条件Aは と同値である。
したがって求める集合は、放物線 およびその上側の領域である。
(2)
条件Bでは、同じ不等式を のすべての について要求している。したがって、区間 における の最大値を求めればよい。
(1) と同じ平方完成より、放物線の頂点は である。まず すなわち のとき、最大点は区間内にあるので最大値は である。
次に のとき、頂点 は区間の右側にある。下に凸ではなく上に凸の二次式なので、区間 では右端 で最大となり、最大値は である。
同様に のとき、頂点 は区間の左側にあるから、左端 で最大となり、最大値は である。
よって条件Bをみたす点全体はで表される領域である。境界は と でなめらかにつながり、図示すると中央が放物線、その左右が2本の直線で囲まれる上側の領域になる。
別解
解法2(パラメータに関する最大値として境界を求める)
方針
不等式を と読み替え,右辺を の関数として最大化する。(1)は全実数上の最大値,(2)は区間 上の最大値であり,頂点 が区間内にあるかどうかで場合分けする。
解答
(1)
条件Aはがすべての実数 で成り立つことである。右辺をとおくと,全実数上の最大値は である。したがって求める集合はであり,境界を含む放物線の上側である。
(2)
今度は における の最大値を求める。頂点 を用いると,実際, では区間上で減少して が最大, では増加して が最大である。よって求める集合はであり,いずれも境界を含む。
総評
パラメータ を含む一次式群の上側を求める問題。目安時間は14分。条件の量化「すべての 」を、右辺の最大値との比較に読み替えるのが最重要である。(2)では が制限区間に入るかを先に判定し、外れたときは近い端点ではなく、上に凸の二次式の区間最大として端点値を確認する。境界の接続点 で値がともに2になることも図示の精度に関わる。