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九州大学 2020年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第4問

直交座標で表された次の2つの方程式x+y=c1(A)x2+y2=c2(B)を定義する。ただしc1c2は正の定数である。

(1) xy平面上に式(A)を満たす(x,y)を図示せよ。

(2) 極座標(r,θ)を用いて,式(A),(B)をそれぞれ極方程式で表せ。

(3) 原点を除く(x,y)に対して
x+yx2+y2の最大値および最小値を求めよ。

難易度3/ 10計算量2/ 10目安12

図形と方程式三角関数 座標設定、絶対値の処理、範囲評価

方針

絶対値を象限ごとに外して式(A)の図形を描き、極座標へ変換する。(3)では比を cosθ+sinθ に直し、和の平方を評価して最大・最小を求める。

解答

(1)
式(A)は x+y=c1 である。第1象限では x0,y0 なので x+y=c1 の線分である。同様に各象限で絶対値を外すと、頂点 (c1,0),(0,c1),(c1,0),(0,c1) をもつひし形になる。つまり、これら4点を順に結んだ図形が式(A)を満たす点全体である。

(2)
極座標で x=rcosθ,y=rsinθ とおく。ただし r0 である。式(A)は rcosθ+rsinθ=c1 すなわち r=c1cosθ+sinθ である。

式(B)は x2+y2=r であるから r=c2 である。

(3)
原点を除く点では r=x2+y2>0 であり、x+yx2+y2=cosθ+sinθ である。ここで X=cosθ,Y=sinθ とおくと、X0Y0X2+Y2=1 である。

最小値については X+YX2+Y2=1 であり、等号は (X,Y)=(1,0) または (0,1) のときに成り立つ。したがって最小値は1である。

最大値については (X+Y)2=X2+Y2+2XY=1+2XY1+X2+Y2=2 である。等号は X=Y=12 のときに成り立つ。したがって最大値は 2 である。

以上より、最大値は 2 であり、最小値は 1 である。

別解

解法2(ユークリッドノルムとの比較を使う)

方針

式(A)のひし形を図示したうえで、(3)は極座標に頼らず (x+y)2 の展開とコーシー・シュワルツの不等式で直接はさむ。等号条件を座標軸方向と45度方向に対応させる。

解答

(1)
各象限で絶対値を外すと、式(A)は4本の線分x+y=c1,x+y=c1,xy=c1,xy=c1からなる。したがって頂点(c1,0),(0,c1),(c1,0),(0,c1)をもつひし形である。

(2) x=rcosθ,y=rsinθ,r0とおくと、式(A)はr(cosθ+sinθ)=c1だからr=c1cosθ+sinθ.式(B)はそのままr=c2である。

(3)
原点以外では x2+y2>0 である。まず(x+y)2=x2+y2+2xyx2+y2よりx+yx2+y21.等号は xy=0、すなわち座標軸上で成り立つ。

一方、コーシー・シュワルツの不等式から(x+y)2(12+12)(x2+y2)=2(x2+y2)だからx+yx2+y22.等号は x=y のときに成り立つ。したがって最大値 2,最小値 1である。

総評

難度3、目安時間12分。絶対値方程式を図形として読めるかを確認する基本問題である。式(A)は円ではなく、座標軸上に頂点をもつひし形である点に注意する。(3)では x+y を原点からの距離で割ることで角度だけの問題になる。最大値の等号条件は45度方向、最小値の等号条件は座標軸方向であり、図形の直感とも一致する。

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出典: 九州大学 2020年度 一般選抜(後期日程)数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。