問題
直交座標で表された次の2つの方程式
を定義する。ただし,は正の定数である。
(1) 平面上に式(A)を満たすを図示せよ。
(2) 極座標を用いて,式(A),(B)をそれぞれ極方程式で表せ。
(3) 原点を除くに対しての最大値および最小値を求めよ。
出典:九州大学 2020年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第4問
方針
解法1(極座標で角度だけの式にする)
絶対値を象限ごとに外して式(A)の図形を描き、極座標へ変換する。(3)では比を に直し、和の平方を評価して最大・最小を求める。
解法2(ユークリッドノルムとの比較を使う)
式(A)のひし形を図示したうえで、(3)は極座標に頼らず の展開とコーシー・シュワルツの不等式で直接はさむ。等号条件を座標軸方向と45度方向に対応させる。
解答
解法1(極座標で角度だけの式にする)
(1)
式(A)は である。第1象限では なので の線分である。同様に各象限で絶対値を外すと、頂点 をもつひし形になる。つまり、これら4点を順に結んだ図形が式(A)を満たす点全体である。
(2)
極座標で とおく。ただし である。式(A)は すなわち である。
式(B)は であるから である。
(3)
原点を除く点では であり、 である。ここで とおくと、、、 である。
最小値については であり、等号は または のときに成り立つ。したがって最小値は1である。
最大値については である。等号は のときに成り立つ。したがって最大値は である。
以上より、最大値は であり、最小値は である。
解法2(ユークリッドノルムとの比較を使う)
(1)
各象限で絶対値を外すと、式(A)は4本の線分
からなる。したがって頂点
をもつひし形である。
(2)
とおくと、式(A)は
だから
式(B)はそのまま
である。
(3)
原点以外では である。まず
より
等号は 、すなわち座標軸上で成り立つ。
一方、コーシー・シュワルツの不等式から
だから
等号は のときに成り立つ。したがって
である。