方針
放物線と直線が接する条件は、交点を求める二次方程式の判別式が0であることに対応する。まず C−l を作り、判別式を a で因数分解して、正の解だけを残す。(2)では得られた a=5 を代入すると差が完全平方 −(x+9)2 になり、直線が上側である。接点 x=−9 から y 軸 x=0 まで、上の直線から下の放物線を引いたものを積分する。
解答
(1)
放物線 C と直線 l の交点は −x2−2ax−a3+10a=8x+6 をみたす点である。整理すると x2+(2a+8)x+a3−10a+6=0 である。
放物線と直線が接するためには、この x の二次方程式が重解をもてばよい。判別式を D とすると D=(2a+8)2−4(a3−10a+6) =4{−a3+a2+18a+10}=−4(a−5)(a2+4a+2) である。 a>0 では a2+4a+2>0 だから、D=0 となるのは a=5 に限られる。よって求める値は a=5 である。
(2) a=5 のとき、放物線と直線の差は {−x2−10x−125+50}−(8x+6)=−x2−18x−81=−(x+9)2 である。したがって、接点は x=−9 にあり、x=−9 から x=0 までの区間では直線 l が放物線 C の上側にある。
求める面積は∫−90{(8x+6)−(−x2−10x−75)}dx=∫−90(x+9)2dxである。よって∫−90(x+9)2dx=[3(x+9)3]−90=393=243となる。したがって求める面積は 243 である。
別解
解法2(接点での傾き条件を先に用いる)
方針
接点の横座標を u とし,放物線の微分係数が直線の傾き8に等しい条件から u=−a−4 を得る。この点が直線上にもある条件で a を決め,面積は直線と放物線の差が完全平方になることを利用する。
解答
(1)
放物線y=−x2−2ax−a3+10aの導関数は y′=−2x−2a である。接点の横座標を u とすると,直線 l:y=8x+6 と接するため−2u−2a=8,u=−a−4である。さらに接点が直線上にあるので−u2−2au−a3+10a=8u+6へ u=−a−4 を代入する。整理すると(a−5)(a2+4a+2)=0を得る。a>0 では a2+4a+2>0 だから a=5 である。
(2)
a=5 のとき,放物線はC:y=−x2−10x−75であり,接点の横座標は u=−9 である。直線と放物線の差は(8x+6)−(−x2−10x−75)=(x+9)2となる。したがって x=−9 から x=0 まで直線が上側にあり,求める面積は∫−90(x+9)2dx=[3(x+9)3]−90=243.よって求める面積は 243 である。
総評
接線条件と面積計算をつなぐ標準題。目安時間は13分。判別式で処理する場合は、交点方程式を作るときに符号を反転させてもよいが、最後の因数分解 −4(a−5)(a2+4a+2) まで丁寧に確認したい。(2)では C−l=−(x+9)2 と読めるため、直線が上側であること、積分区間が接点 x=−9 から y 軸 x=0 までであることを明記するのが採点上の要点である。
冊子PDFで見る九大の微分の問題で問題集を作る
出典: 九州大学 2021年度 一般選抜(前期日程)数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。