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九州大学 2022年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

a3<a<13をみたす実数とし,次の曲線Cと直線lが接しているとする。C:y=x2+(3a)x3a,l:y=x+13以下の問いに答えよ。

(1) aの値を求めよ。

(2) 曲線Cと直線lで囲まれた2つの図形のうち,
(a,0)が境界線上にある図形の面積を求めよ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安18

積分図形と方程式 接線・法線、絶対値の処理、面積計算

方針

絶対値の中身を g(x)=x2+(3a)x3a とおくと,g(x)=(xa)(x+3) であり,点 (a,0) は常に曲線 C 上にある。接線条件は,絶対値を外した2つの枝 y=g(x)y=g(x) と直線 l の共有点が重解になる条件として判別式で調べる。a が決まった後は,直線と曲線の交点をすべて出し,2つの閉領域のうち (a,0) を境界にもつ側を選ぶ。面積は x=4 で絶対値の枝が切り替わるため,区間を分けて「上のグラフ-下のグラフ」を積分する。

解答

(1) g(x)=x2+(3a)x3a=(xa)(x+3) とおく。曲線 C は,g(x)0 の部分では y=g(x)g(x)0 の部分では y=g(x) である。直線 l:y=x+13C に接するには,どちらかの枝との交点が重解になればよい。

まず y=g(x)l の共有点は x2+(3a)x3a=x+13 すなわち x2+(4a)x3a13=0 の解である。この判別式は (4a)2+4(3a+13)=a2+4a+68=(a+2)2+64>0 であるから,この枝では接しない。

次に y=g(x)l の共有点は x2(3a)x+3a=x+13 すなわち x2(a2)x3a+13=0 の解である。この判別式は (a2)2+4(3a13)=a2+8a48=(a4)(a+12) である。接するためには判別式が 0 であり,3<a<13 も満たすので a=4 である。

(2) a=4 のとき g(x)=x2x12=(x4)(x+3) である。接点は x22x+1=0 より x=1 である。また,枝 y=g(x) と直線の交点は x2x12=x+13 より x225=0,x=5,5 である。したがって直線と曲線で囲まれる2つの図形は,接点 x=1 を境に左側と右側に分かれる。点 (a,0)=(4,0) は右側の図形の境界上にあるので,求める面積は 1x5 の側である。 1x4 では g(x)0 だから C:y=g(x)4x5 では C:y=g(x) である。よって面積 SS=14{(x+13)(g(x))}dx+45{(x+13)g(x)}dx=14(x22x+1)dx+45(25x2)dx.ここで14(x22x+1)dx=14(x1)2dx=9であり,45(25x2)dx=[25xx33]45=143である。したがって S=9+143=413 である。

別解

解法2(接点の傾きから決定)

方針

絶対値の内側を g(x)=(xa)(x+3) とする。上側の枝 y=g(x) は直線と接しないことを交点の判別式で除外する。下側の枝 y=g(x) については,接点の x 座標を p とおき,導関数が直線の傾き 1 に等しい条件と,接点が直線上にある条件を連立する。面積は接点 x=1,折れ点 x=4,交点 x=5 で区切る。

解答

(1) g(x)=x2+(3a)x3a=(xa)(x+3)とおく。枝 y=g(x) と直線 l の交点はx2+(4a)x3a13=0で決まり,その判別式は(4a)2+4(3a+13)=(a+2)2+64>0である。したがって,この枝が l と接することはない。

そこで枝 y=g(x) の接点の x 座標を p とする。この枝の導関数はg(x)=a32xであり,接線の傾きが 1 だからa32p=1,p=a22.(1)また接点は直線 l 上にもあるのでp2(3a)p+3a=p+13.(2)(1) を (2) に代入して整理すると(a4)(a+12)=0.条件 3<a<13 よりa=4.(2)
a=4 のときg(x)=x2x12=(x4)(x+3).下側の枝との接点は x=1,上側の枝との交点はx2x12=x+13x=±5である。点 (4,0) を境界にもつのは右側の領域なのでS=14{(x+13)(g(x))}dx+45{(x+13)g(x)}dx=14(x1)2dx+45(25x2)dx=[(x1)33]14+[25xx33]45=9+143=413.したがって求める面積は413である。

総評

公開問題PDFと原典TeXを照合済み。絶対値の2枝を分け,接する枝を特定してから接点条件を立てることが中心である。解法1の判別式は機械的で安全,解法2の傾き条件は接点の位置まで同時に見通せる。面積では接点 x=1 から交点 x=5 までを一括せず,絶対値の折れ点 x=4 で必ず分ける。想定時間は18分程度で,a=12 を範囲条件で除く記述も採点点になる。

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出典: 九州大学 2022年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。