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九州大学 2022年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

座標空間内の4点O(0,0,0),A(1,1,0),B(2,1,2),P(4,0,1)を考える。3点O,A,Bを通る平面をαとし,
a=OA,b=OBとおく。
以下の問いに答えよ。

(1) ベクトルa,bの両方に垂直であり,
x成分が正であるような,大きさが1のベクトルnを求めよ。

(2)Pから平面αに垂線を下ろし,その交点をQとおく。
線分PQの長さを求めよ。

(3) 平面αに関して点Pと対称な点Pの座標を求めよ。

難易度4/ 10計算量4/ 10目安15

ベクトル図形と方程式 ベクトル成分計算座標設定図形的解釈

方針

まず OAOB に同時に垂直なベクトルを成分で置き,内積が 0 になる連立条件から法線方向を決める。単位ベクトル n が得られれば,平面 αn に垂直で原点を通る平面である。点 P から平面までの距離は,P の法線方向成分の大きさとして求め,垂線の足と対称点はその法線方向成分を引くことで求める。

解答

(1) a=(1,1,0),b=(2,1,2) である。a,b の両方に垂直なベクトルを (u,v,w) とおくと,内積が 0 であることから u+v=0,2u+v+2w=0 を満たす。第1式より v=u であり,これを第2式に代入すると u+2w=0,w=u2 である。したがって法線方向のベクトルは (u,v,w)=u(1,1,12) である。x 成分が正で,大きさが 1 になるようにすると 12+(1)2+(12)2=32 より n=(23,23,13) である。

(2)

平面 α は原点を通り,法線ベクトルとして (2,2,1) をもつ。よって平面 α の方程式は 2x2yz=0 である。点 P(4,0,1) を代入すると 2420(1)=9 であり,法線ベクトル (2,2,1) の大きさは 22+(2)2+(1)2=3 である。したがって点 P と平面 α の距離は PQ=93=3 である。

(3)

(1)n は平面 α の正の向きの単位法線ベクトルであり,(2) より点 P は平面から 3n だけ離れている。したがって垂線の足 QQ=P3n=(4,0,1)3(23,23,13)=(2,2,0)である。平面に関する対称点 P は,Q を中点として P の反対側にあるから P=2QP=(4,4,0)(4,0,1)=(0,4,1) である。

別解

解法2(平面への正射影)

方針

垂線の足 Q は平面上にあるので Q=sa+tb と表せる。さらに PQ が平面上の2方向 a,b の両方に垂直である条件を使えば,法線方程式を作らずに s,t を決定できる。距離は PQ,対称点は P=2QP で求める。

解答

(1) a=(1,1,0),b=(2,1,2).両方に垂直なベクトルを (u,v,w) とおくとu+v=0,2u+v+2w=0.よって (u,v,w)(2,2,1) に平行である。その大きさは3なので,x 成分が正の単位ベクトルはn=(23,23,13).(2)
垂線の足を Q=sa+tb とおく。するとQ=(s+2t,s+t,2t).PQ=QPa,b の両方に垂直だから{(QP)a=0,(QP)b=0.内積aa=2,ab=3,bb=9,Pa=4,Pb=6を用いると{2s+3t=4,3s+9t=6.これを解いて s=2,t=0 だからQ=2a=(2,2,0).したがってPQ=(4,0,1)(2,2,0)=22+(2)2+(1)2=3.(3)
QPP の中点なのでP=2QP=2(2,2,0)(4,0,1)=(0,4,1).

総評

公開問題PDFと原典TeXを照合済み。単位法線の符号,平面までの距離,垂線の足,対称点を混同しないことが核心である。解法1は平面方程式を使う標準解,解法2は平面上の2方向への内積が0になる正射影条件を使う。後者は Q=sa+tb と置いた時点で未知数が2個に絞れる。想定時間は15分程度で,最後に Q が平面上,PQ が法線方向であることを確認すると答案が安定する。

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出典: 九州大学 2022年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。