方針
全事象は の 通りである。(1)は2次方程式 の判別式 で場合分けする。 なら実数解は の1個だけ, なら重解が と一致するときだけ実数解が1個になる。 では2次式から少なくとも2個の実数解が出るので除外する。(2)は2次式が相異なる2つの自然数解をもつ を根の和と積で列挙し, がその2根と異なる4通りを数える。
解答
全事象は,さいころを3回投げるので 通りで,いずれも同様に確からしい。
(1)
2次方程式 の判別式を とおく。 の実数解は,この2次方程式の実数解と を合わせたものである。
まず のとき,2次方程式は実数解をもたない。したがって の実数解は だけで,ちょうど1個である。 について を満たす の個数を数えると,それぞれ である。よって となる は 通りである。この場合, は自由に6通りとれるので, 通りである。
次に のとき,2次方程式は重解 をもつ。 の実数解が1個になるためには,この重解と が一致しなければならない。さいころの目の範囲で ,すなわち が成り立つのは であり,それぞれ と決まる。したがって の2通りである。
のとき,2次方程式から相異なる2つの実数解が出るので, がその一方と一致しても実数解は少なくとも2個ある。よってこの場合は該当しない。
したがって,求める確率は である。
(2)
を満たす自然数 が3個になるためには,2次方程式 が相異なる2つの自然数解をもち,さらに がそれら2つとは異なる自然数でなければならない。
2次方程式の2つの自然数解を とし, とおく。このとき であり, はともにさいころの目なので である。この条件を満たす組を列挙すると, であり,対応する は の5通りである。
それぞれについて, は のうち,2つの根 と異なる値であればよい。したがって は 通りである。よって該当する場合の数は 通りである。
求める確率は である。
総評
公式の出題意図は、二次式の判別式や解と係数の関係に基づき、正確に場合分けして数え上げる力を問うとしている。
判別式と有限個の数え上げを組み合わせる確率問題。目安時間は25分前後。(1)では の大きな場合と, かつ重解が と一致する例外を分けるのが要点である。 では が片方の根と重なっても実数解が2個以上残るため除外する。(2)は根を とおいて和と積から を列挙すると安全で, の4通りをかけ忘れないことが採点上の注意点である。
全216組 を独立に全列挙し、(1)が104通り、(2)が20通りで、確率がそれぞれ 、 になることを再確認した。