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九州大学 2020年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

4個のサイコロを同時に投げるとき,出る目すべての積をXとする。
以下の問いに答えよ。

(1) Xが25の倍数になる確率を求めよ。

(2) Xが4の倍数になる確率を求めよ。

(3) Xが100の倍数になる確率を求めよ。

難易度4/ 10計算量4/ 10目安15

確率場合の数整数 数え上げ、余事象、約数・倍数

方針

積が何の倍数になるかを、各サイコロの目に含まれる素因数2と5の指数で判定する。全事象を順序つきの 64 通りに統一し、(1)は5の個数、(2)は2の指数が2未満となる余事象、(3)は5の個数ごとに2の指数条件を調べる。

解答

全事象は、4個のサイコロを区別して 64=1296 通りである。

(1) 25=52 であり、1から6までの目で5の因数をもつのは5だけである。したがって X が25の倍数となるには、4個のうち少なくとも2個が5であればよい。

5がちょうど2個、3個、4個出る場合を数えると 4C252+4C35+1=625+45+1=171 通りである。よって求める確率は 1711296=19144 である。

(2) X が4の倍数でないのは、積に含まれる2の個数が合計で0個または1個の場合である。各目について、2の因数をもたない目は 1,3,5 の3個、2の因数をちょうど1個もつ目は 2,6 の2個である。

したがって、4の倍数でない出方は 34+4C1233=81+216=297 通りである。よって求める確率は余事象を用いて 12971296=9991296=3748 である。

(3) 100=2252 であるから、5が少なくとも2個出て、さらに2の因数が合計で2個以上必要である。

5が4個出る場合は、2の因数がまったくないので不適である。5が3個出る場合、残り1個の目だけで2の因数を2個以上もつ必要があるから、その目は4に限られる。よって 4C3=4 通りである。

5が2個出る場合、残り2個の目は 1,2,3,4,6 から選ばれる。この2個の順序つきの選び方は 52=25 通りである。このうち2の因数が合計で1個以下となるものを除く。2の因数をもたない目は 1,3 の2個、ちょうど1個もつ目は 2,6 の2個であるから、不適な選び方は 22+222=4+8=12 通りである。したがって適する選び方は 2512=13 通りである。

以上より、X が100の倍数となる出方は 4+4C213=4+78=82 通りである。求める確率は 821296=41648 である。

別解

解法2(母関数で3問を統一して数える)

方針

各目を、2の指数を表す s と5の指数を表す t の単項式に対応させる。1回の出目に対する母関数 F(s,t)=2+2s+s2+t を作れば、4個のサイコロは F(s,t)4 で表せる。必要な係数だけを取り出して3問を同じ枠組みで処理する。

解答

1個のサイコロについて、出目 1,3 は2の因数も5の因数ももたず、2,6 は2を1個、4 は2を2個、5 は5を1個もつ。したがって、2の指数を s、5の指数を t で記録する母関数はF(s,t)=2+2s+s2+tである。4個のサイコロを区別して投げた出方は F(s,t)4 の各項に対応し、総数は F(1,1)4=64=1296 である。

(1)
2の指数を無視するため s=1 とおくとF(1,t)4=(5+t)4となる。t の次数が2以上の項の係数和は4C252+4C35+1=171だからP(25X)=1711296=19144である。

(2)
5の指数を無視するため t=1 とおくとF(s,1)4=(3+2s+s2)4である。X が4の倍数でないのは、s の次数が0または1の項である。その係数和は34+4C1(2s)33s=1=81+216=297だからP(4X)=12971296=3748を得る。

(3)
t の次数が2以上、かつ s の次数が2以上の項を数える。t2 の項では、残る2個の出目を表す(2+2s+s2)2の全係数和は 52=25 である。このうち s の次数0の係数は 22=4、次数1の係数は 222=8 なので、次数2以上の係数和は 2548=13 である。よって t2 から 4C213=78 通りを得る。

t3 の項では残る1個が4のときだけ2の指数が2となるので 4C3=4 通り、t4 の項は2の因数をもたない。したがってP(100X)=78+41296=41648である。

総評

難度4、目安時間15分。素因数の個数に分ける標準的な場合の数だが、(3)で5の個数だけを見て終わると2の因数条件を落とす。採点上は、全事象を順序つき 64 通りで統一すること、(2)で4の倍数でない余事象を正確に数えること、(3)で5が4個の場合を不適として除外することが重要である。計算量は重くないが、重複や除外の理由を答案中に残すと安定する。

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出典: 九州大学 2020年度 一般選抜(前期日程)数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。