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九州大学 2026年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

関数f(x)=xx+1log(4t2+1)dtに関して,以下の問いに答えよ。

(1) f(x)が極値をとるときのxの値を求めよ。また,そのときの極値を求めよ。

(2) 極限limxx{f(x)f(x1)}を求めよ。

難易度6/ 10計算量6/ 10目安28

積分微分関数 微分による最大最小、部分積分、極限計算

方針

積分区間が [x,x+1] と動くので,g(t)=log(4t2+1) とおき,f(x)=g(x+1)g(x) を使う。極値の位置と符号変化を確認し,極小値は偶関数性,部分積分,u=2tu=tanθ で計算する。(2) は2つの積分を同じ [0,1] 上にそろえ,さらに微分積分学の基本定理で二重積分にする。xg(x+c)21c1 で一様に成り立つことを具体的に評価する。

解答

(1) g(t)=log(4t2+1) とおくと f(x)=xx+1g(t)dt である。積分区間の両端が x によって動くので,f(x)=g(x+1)g(x) である。したがって f(x)=log(4(x+1)2+1)log(4x2+1)=log4(x+1)2+14x2+1 である。 f(x)=0 となるのは 4(x+1)2+1=4x2+1 のときであり,整理して 8x+4=0 より x=12 である。また,4(x+1)2+1<4x2+1(x+1)2<x2 すなわち x<12 と同値である。よって x<1/2f(x)<0x>1/2f(x)>0 となる。したがって x=1/2 で極小となる。

極小値を求める。 f(12)=1/21/2log(4t2+1)dt である。被積分関数は偶関数なので f(12)=201/2log(4t2+1)dt である。ここで部分積分を用いると01/2log(4t2+1)dt=[tlog(4t2+1)]01/201/2t8t4t2+1dt=12log201/28t24t2+1dt.さらに 8t24t2+1=224t2+1 だから01/2log(4t2+1)dt=12log21+01/224t2+1dtである。最後の積分で u=2t とおくと 01/224t2+1dt=011u2+1du である。さらに u=tanθ とおくと,u=0θ=0u=1θ=π/4 だから 011u2+1du=0π/41dθ=π4 である。よってf(12)=2(12log21+π4)=log22+π2である。したがって x=12 で極小値 log22+π2 であり,極大値は存在しない。

(2)
g(t)=log(4t2+1) とおく。積分区間を [0,1] にそろえるとf(x)f(x1)=01{g(x+u)g(x1+u)}du.さらに微分積分学の基本定理よりg(x+u)g(x1+u)=01g(x1+u+v)dvである。したがってx{f(x)f(x1)}=0101xg(x1+u+v)dvdu.ここでg(s)=8s4s2+1.c=1+u+v とおけば 1c1 であり,x>2 のときxg(x+c)2=8x(x+c)4(x+c)2+12=8c(x+c)+24(x+c)2+18x+104(x1)2+1.右辺は x で0に収束し,c[1,1] に依存しない。よって xg(x+c)2 はこの区間で一様である。上の二重積分との差を直接評価するとx{f(x)f(x1)}20101xg(x1+u+v)2dvdu8x+104(x1)2+10.したがってlimxx{f(x)f(x1)}=2.

総評

難度6,計算量6。想定時間は28分程度。動く区間の積分では f(x)=g(x+1)g(x) とし,x=1/2 の前後の符号から極小であることを示す。極小値は偶関数性と部分積分で log22+π/2 となる。(2) では点ごとの極限をそのまま積分の中へ入れるのは不十分である。二重積分表示に直し,c[1,1] に対する誤差を (8x+10)/(4(x1)2+1) で一様に抑えれば,極限値2が厳密に従う。典型的な失点は部分積分後の係数2と,u=tanθ の置換範囲 [0,π/4] の取り違えである。

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出典: 九州大学 令和8年度一般選抜(前期日程)数学(理科系・公式問題)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。