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九州大学 2026年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

以下の問いに答えよ。ただし,2,3,6が無理数であることは用いてよい。

(1) 2+3=5+26を示せ。
また2+3は無理数であることを示せ。

(2) 2+3を解にもち,係数がすべて有理数の4次方程式を1つ求めよ。
また,その4次方程式の解をすべて求めよ。

(3) 2+3を解にもち,係数がすべて有理数の2次方程式は存在しないことを示せ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安22

数と式方程式・不等式論証・証明 式変形、必要十分条件、背理法

方針

(1) は両辺が正であることを確認してから2乗し,無理数性は有理数と仮定して2乗した値が無理数になる矛盾を使う。(2) は x=2+3 とおき,x2=5+26 から (x25)2=24 を作る。全解は x2=5±26=(3±2)2 から求める。(3) は有理係数2次方程式があると仮定し,x2=5+26 を使って x=a+b6 と表せることを導き,平方して有理数の2乗が2または3になる矛盾を出す。

解答

(1) 2+3 は正である。また (2+3)2=2+3+26=5+26 である。したがって,正の平方根をとって 2+3=5+26 である。

次に,2+3 が有理数であると仮定する。このとき,その2乗も有理数である。しかし (2+3)2=5+26 であり,6 は無理数なので 5+26 も無理数である。これは矛盾である。よって 2+3 は無理数である ことが示された。

(2) x=2+3 とおく。(1) の計算より x2=5+26 であるから x25=26 である。両辺を2乗して (x25)2=24 を得る。展開すると x410x2+25=24 すなわち x410x2+1=0 である。これは 2+3 を解にもち,係数がすべて有理数の4次方程式の1つである。

この方程式の解をすべて求める。X=x2 とおくと X210X+1=0 である。したがって X=5±26 である。ここで 5+26=(3+2)2,526=(32)2 である。よって4次方程式の解は x=±(2+3),x=±(32) である。

(3) 2+3 を解にもち,係数がすべて有理数の2次方程式が存在すると仮定する。最高次の係数で割れば,ある有理数 p,q によって x2+px+q=0 と書ける。ただし x=2+3 である。

もし p=0 なら x2=q となり,x2 は有理数である。しかし x2=5+26 は無理数であるから矛盾する。したがって p0 である。

このとき x=x2+qp=5+qp2p6 である。よって,ある有理数 a,b を用いて x=a+b6 と表せる。すなわち 2+3=a+b6 である。両辺を2乗すると 5+26=a2+6b2+2ab6 となる。左辺と右辺の有理数部分と 6 の係数を比べて a2+6b2=5,2ab=2 すなわち a2+6b2=5,ab=1 を得る。ab=1 より a0 であり,b=1/a である。これを代入して a2+6a2=5 となる。u=a2 とおくと u25u+6=0 であるから u=2またはu=3 である。すなわち a2=2またはa2=3 である。しかし a は有理数なので,これは 2 または 3 が有理数であることを意味し,問題で用いてよい無理数性に反する。

したがって,2+3 を解にもち,係数がすべて有理数の2次方程式は 存在しない

総評

難度5,計算量5。想定時間は22分程度。(1) は両辺が正であることを確認してから2乗し,無理数性は平方 5+26 との矛盾で示す。(2) は (x25)2=24 から x410x2+1=0 を作り,x2=5±26 の双方から4解を漏れなく出す。(3) は4次方程式が見つかった事実だけでは不十分で,有理係数2次方程式の存在を仮定して矛盾を導く。p=0 を先に除き,x=a+b6 と表した後,有理数部分と 6 の係数を比較する根拠は 6 の無理数性である。典型的な失点は2乗で得た4次方程式の解を ±(2+3) だけにすることである。

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出典: 九州大学 令和8年度一般選抜(前期日程)数学(理科系・公式問題)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。