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名古屋大学 1982年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

AB=AC=5BC=6 である三角形の紙片 ABC がある。辺 BC 上に2点 P,QBP=QC,BP<3となるように取り、線分 AP,AQ を折り目として折り曲げ、辺 AB,AC を貼り合わせて三角錐状の容器を作る。この容積を最大にするには、BP をどのように定めればよいか。

難易度8/ 10計算量7/ 10目安40

図形と方程式微分ベクトル 体積計算微分による最大最小座標設定

方針

BP=QC=x と置き、さらに d=3x として P,Q を対称に配置する。折り曲げ後に B,C が貼り合わされた点を S とし、底面を三角形 APQ と見る。座標を置いて SP=xSA=5 から高さ h を求め、体積 V=13[APQ]hd の関数として最大化する。

解答

もとの三角形 ABCAB=AC=5,BC=6 である。底辺 BC の中点を基準にすると、高さは 5232=4 である。 BP=QC=x とおく。条件より 0<x<3 である。また d=3x とおくと PQ=62x=2d. 折り曲げた後、点 B と点 C が張り合わされた点を S とする。底面を三角形 APQ として座標を置く。 P=(d,0,0),Q=(d,0,0),A=(0,4,0). 対称性より SPQ の垂直二等分面上にあるので S=(0,y,h) とおける。

折り曲げても長さは変わらないので SP=SQ=x,SA=5 である。したがって d2+y2+h2=x2, (y4)2+h2=25. 二つの式を引くと (y4)2d2y2=25x2. x=3d を代入して整理すると y=3d4. これを d2+y2+h2=x2 に代入すると h2=(3d)2d29d216=96d9d216. 容器として立体になるには h2>0 であり、最大値を考える範囲は 0<d<43 である。

底面三角形 APQ の面積は 12PQ4=122d4=4d. したがって体積は V=134dh. V を最大にするには d2h2 を最大にすればよい。そこで F(d)=d2h2=d2(96d9d216) とおく。微分すると F(d)=18d18d294d3=94d(88dd2). 0<d<43F(d)=0 となるのは d2+8d8=0 より d=4+26 である。端では体積が0になり、この点で最大をとる。

したがって x=3d=3(4+26)=726. よって容積を最大にするには BP=726 とすればよい。

別解

解法2(底面をSPQに選ぶ)

方針

貼り合わせた点を S とし、三角形 SPQ を底面に選ぶ。底面の高さと、点 A から底面までの距離を三平方の定理で求め、体積の平方を一変数で最大化する。

解答

BP=QC=xd=3x とおく。するとPQ=2d,SP=SQ=x=3d.三角形 SPQS から PQ へ下ろした高さを k とするとk2=x2d2=(3d)2d2=96d.底面 SPQP=(d,0,0),Q=(d,0,0),S=(0,k,0)と置く。対称性からA=(0,u,H)と書ける。折る前の三角形の高さが4なのでAP2=AQ2=d2+16.したがってu2+H2=16.(1)また AS=5 より(uk)2+H2=25.(2)(2) から (1) を引くとk22ku=9,よって k2=96d を用いてu=3dk.したがってH2=169d296d.底面積は dk だから、体積 V の平方は定数倍を除いてd2k2H2=d2(14496d9d2)である。微分すると、正の定数倍を除いてd(88dd2)となる。立体ができる範囲で最大となるのはd=4+26.よってBP=x=3d=726.

総評

難度8、計算量7、目安40分。折り曲げ後を四面体 SAPQ と捉える。底面を APQ に選ぶ方法と SPQ に選ぶ方法で高さを別々に求め、どちらも同じ一変数の最大条件 d=4+26 に帰着した。

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出典: 名古屋大学 1982年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。