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名古屋大学 1983年度 前期日程 第2次学力試験 図形と方程式・微分理系数学 第4問(b)

1辺の長さが1 cmの正三角形 ABC がある。動点 P,Q,R が、それぞれ A,B,C を同時に出発して毎秒1 cm、2 cm、3 cmの速さで、この三角形の周上を ABCA の向きにまわっている。出発してから t 秒後の P,Q,R を頂点とする三角形の面積を S(t)cm2 とする。

(1) S(t+3)=S(t) を示せ。

(2) 0t13 の範囲で、S(t) を最小にする t を求めよ。

(3) 0t2 の範囲で、S(t)=0 となる t を求めよ。

難易度7/ 10計算量6/ 10目安31

図形と方程式微分 座標設定、場合分け、微分による最大最小

方針

周長3から周期を示す。座標を置き、最初の区間では3点の座標から面積を二次式にする。全区間では辺の切替時刻ごとに符号つき面積の公式を適用し、面積0となる時刻を表から読む。

解答

(1)
正三角形の周長は3である。3秒後に P,Q,R が進む距離はそれぞれ 3,6,9 で、全点が同時に元の位置へ戻る。よってS(t+3)=S(t).(2)A=(0,0),B=(1,0),C=(12,32)とする。0t1/3 では P,Q,R は順に辺 AB,BC,CA 上にあり、座標はP=(t,0),Q=(1t,3t),R=(13t2,3(13t)2).符号つき面積の2倍Δ=xP(yQyR)+xQ(yRyP)+xR(yPyQ)を計算すると、この区間では正でS(t)=34(11t26t+1).したがってS(t)=34(22t6)より、最小にする時刻はt=311.(3)
時刻 t の周上の道のりはP:t,Q:1+2t,R:2+3tをそれぞれ3で割った余りである。各点のいる辺が変わる時刻で分けると範囲Δ/30t1311t26t+1213t12t(2t1)12t23(t1)(2t1)23t111t216t+621t4311t228t+18243t32(t2)(t1)232t53(t2)(3t5)253t20である。二次式の判別式と各因数の零点を調べるとS(t)=0t=12または53t2.左は最小時刻の配置、右は 0t1/3 の面積変化

別解

解法2(平方完成と辺の幾何)

方針

最初の区間の面積二次式は平方完成して最小時刻を出す。面積0は共線条件なので、3点がいる辺の組合せで分類する。3辺に1点ずつならメネラウスの定理、同じ辺に2点なら一致条件を用いる。

解答

(1)
3秒間に P,Q,R はそれぞれ1周、2周、3周する。したがってS(t+3)=S(t).(2)
0t1/3 の座標からS(t)=34(11t26t+1).ここで11t26t+1=11(t311)2+211.よって最小にする時刻はt=311.(3)
開区間ごとの辺の組合せは範囲PQR(0,1/3)ABBCCA(1/3,1/2)ABBCAB(1/2,2/3)ABCAAB(2/3,1)ABCABC(1,4/3)BCABCA(4/3,3/2)BCABAB(3/2,5/3)BCBCAB(5/3,2)BCBCBCである。

3辺に1点ずつある3区間でメネラウスの定理を用いると、一直線条件は11t26t+1=0,11t216t+6=0,11t228t+18=0.いずれも判別式が 8 で、解はない。

(1/3,2/3) では P,R が辺 AB 上で一致するときだけ共線となり、周上の道のりからt=3t1を解いて t=1/2 を得る。次の2つの区間では同じ辺上の2点の一致は起こらない。t=5/3R も辺 BC に入り、t=2 まで3点すべてが BC 上にある。

したがってS(t)=0t=12または53t2.

総評

周期運動する3点の面積を、区分的な二次式と共線条件で調べる問題。目安時間は31分。座標面積公式とメネラウスの定理で2通りに整理した。面積0の連続区間では3点がすべて辺 BC 上にある。

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出典: 名古屋大学 1983年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。