方針
直線 は固定点 を通り、方向ベクトル をもつ。 が1倍、方向ベクトルが 倍されると考えて行列を求める。反復では が毎回 倍されるので、収束条件を へ直す。
解答
(1) 直線 はで、方向ベクトルはである。 が固定されるので 上の点は と書ける。これらが再び 上へ移るための必要十分条件は、ある実数 によってと書けることである。(1),(2)より計算すると(2)であり、 は固定、 は1回ごとに 倍される。したがってよって となるための必要十分条件はすなわちである。求める行列は
別解
解法2:行列の成分と直線上の座標で解く
方針
行列の4成分を直接おき、 が固定される条件と、 上の点の像が同じ直線上にある条件を連立する。直線上の点を と書けば、反復は1変数の漸化式になり、収束条件を直接判定できる。
解答
(1) とおく。 より 上の点を とすると、その像はこれがすべての について を満たす条件は(1),(2)を解くとしたがって(2) と書く。 だから である。第1成分を計算するとよってであり の必要十分条件は だからすなわちしたがって条件を満たす行列はである。
総評
難度は10段階中7、計算量は10段階中6。問題文が行列による1次変換を明示しているため、この大問では当時の高校課程の行列を用いる。固定点 と直線の方向を別々に追うと、行列の1自由度と反復の倍率が同時に見える。成分解法では と1変数化し、端点 では収束しないことまで確認したい。目安時間は20分。