方針
差ベクトルの長さを計算して、円の中心と半径の移り方を求める。両座標軸への接触条件は、中心から各軸までの距離を半径に等しいとおく。
解答
(1)
点 がこの1次変換で に移るとすると である。2点の差を表すベクトル についても同じ式が成り立つので、変換後の長さの2乗は である。したがって長さは常に 倍される。
中心 は に移る。もとの円の半径は1だから、移った図形 は である。
(2) の中心から 軸までの距離は である。 なので中心は 軸の右側にあり、 軸に接する条件は である。
また、中心から 軸までの距離は であるから、 軸に接する条件は である。上の2式を比べると であり、 より である。これを に代入して を得る。したがって である。
別解
解法2
方針
変換式を逆に解いて、もとの円の方程式へ代入する。得られた標準形から中心・半径と接線条件を読み取る。
解答
(1)
変換後の座標を とするとこれを について解けばもとの円の方程式へ代入して整理するとしたがって は中心 、半径 の円である。
(2)
軸、 軸への接触条件はそれぞれ だから であり、よって
総評
相似拡大を見抜くと短いが、中心の移動と半径の拡大を別々に扱う必要がある。目安時間は15分。よくある誤りは、中心 を などと取り違えること、 軸への接触条件で を落とすこと、 軸までの距離を半径と比較し忘れることである。答案では「円である理由」を長さの計算で一度示してから接線条件に入ると安定する。 2解法の結論、端点、等号条件を独立に照合した。問題文が行列・1次変換を明示するため、1992年度当時の高校課程に含まれる2次行列だけを用いている。