方針
条件を満たす出方の個数を an とする。末尾が裏なら前 n−1 回、末尾が表なら直前の裏まで固定して前 n−2 回へ帰着する。個数の漸化式を確率へ直し、初期値から第10項まで計算する。
解答
(1) 表が連続しない n 回の出方の個数を an とする。最後が裏なら、前の n−1 回は条件を満たす任意の出方でよく、an−1 通りである。
最後が表なら、その直前は必ず裏である。末尾の「裏、表」を除いた前 n−2 回は条件を満たす任意の出方でよいから、an−2 通りである。したがってan=an−1+an−2(n≧3).pn=an/2n なのでpn=2nan−1+2nan−2=21pn−1+41pn−2(n≧3).(2) a1=2, a2=3 からnan1223354851362173485598910144となる。したがってp10=210144=649.
別解
解法2:表の位置を間隔付きで選ぶ
方針
表がちょうど k 回出る場合を考える。表の位置の間に少なくとも1つ裏が必要なので、位置番号をずらすと、n−k+1 個から k 個を選ぶ通常の組合せに直る。n=10 で k=0,…,5 を足す。
解答
(1) 解法1と同様に末尾で分けると、確率はpn=21pn−1+41pn−2(n≧3)を満たす。
(2) 別の数え方で p10 を求める。n 回中、表がちょうど k 回出て、その位置を1≦i1<i2<⋯<ik≦nとする。表が連続しない条件は ij+1≧ij+2 である。jm=im−(m−1)とずらすと1≦j1<j2<⋯<jk≦n−k+1.よって、そのような出方はn−k+1Ck通りである。
n=10 では 0≦k≦5 だから、適合する出方の総数はk=0∑511−kCk=1+10+36+56+35+6=144.したがってp10=1024144=649.
総評
難度は10段階中4、計算量は10段階中3。末尾が裏か表かで分ければフィボナッチ型の漸化式が得られる。確率の式では係数が 1/2,1/4 になる理由を、個数 an から丁寧に導くと安全である。別の確認として表の位置を間隔付きで選ぶと144通りが再現でき、分母 210 との混同も防げる。目安時間は10分。
冊子PDFで見る名大の確率の問題で問題集を作る
出典: 名古屋大学 1989年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。