方針
上面が または であるかどうかだけに注目し,2つの場合に分けて確率を追う。上面が のどちらかなら,横へ倒した直後に は上に来ない。上面がそれ以外なら,横の4面のうち2面が なので,次に目的の状態へ入る確率は である。この2状態の漸化式を固定値から解く。
解答
を, 回操作した後に上面が または である確率とする。はじめ上面は1であるから である。
上面が または であるとき,その反対側の面はそれぞれ または である。横の面の側へ倒すので,次の上面は のどちらにもならない。したがって,この場合に次に または が出る確率は0である。
一方,上面が 以外であるとき, と は互いに反対側にあり,どちらも横の4面の中にある。横の4面のいずれかに等確率で倒すので,次に または が出る確率は である。
よって である。この漸化式の一定値 は より である。したがって となる。 だからである。ゆえに,求める確率は である。
上面を2状態にまとめる
別解
解法2
方針
上面を「1または6」と「その他」の2状態にまとめ、2状態の遷移行列を作る。
固有値 に対応する定常部分と減衰部分へ分けて確率を求める。
解答
回後に上面が または である確率を 、その他である確率を とする。
目的の状態から次に目的の状態へ移る確率は0、その他の状態から目的の状態へ移る確率は なのでこの行列の固有値は である。固有値1に対応する確率ベクトルはである。初期値は だから後半のベクトルは1回ごとに 倍される。したがって
総評
難度は10段階中5、計算量は10段階中4。目安時間は12分から16分。サイコロの細かい向きをすべて区別する必要はなく,上面が の組に入っているかどうかだけで次の確率が決まる。 と が反対側にあるため,上面がそれ以外のときは横4面のうち2面が目的の面になる,という読み取りが要点である。漸化式は固定値 を引くと一行で解ける。 2解法の結論を照合し、条件の必要十分性、端点、符号、定義域、等号成立条件を再確認した。図は論証を補助するものに限定し、縮尺に依存しない式による説明も併記している。