方針
円の中心をC(h,r)とおく。x軸に上から接するので、中心の高さrが円の半径である。放物線y=x2の接点はA(a,a2)で、接線の傾きは2aであるから、半径CAは法線方向、すなわち傾き−2a1の直線上にある。右側から接する条件で中心をAの右側に置き、半径の長さと中心の高さを等置して解く。
解答
円の中心を C=(h,r) とおく。円はx軸に上から接しているので、半径は中心のy座標に等しく、r>0である。
放物線との接点は A=(a,a2) である。放物線y=x2のx=aにおける接線の傾きは2aである。円と放物線が接するので、半径CAはこの接線に垂直であり、その傾きは −2a1 である。円は放物線に右側から接するので、中心はAより右側の法線上にある。そこでλ>0を用いて C=(a+λ,a2−2aλ) とおく。
中心の高さは半径に等しいので r=a2−2aλ である。一方、CAの長さも半径であり、CA=λ2+(2aλ)2=2aλ4a2+1である。したがって a2−2aλ=2aλ4a2+1 である。 s=4a2+1 とおくと、上の式は 2a3=λ(s+1) となるので λ=s+12a3 である。ここで s+12a3=2a(s−1) であるから h=a+λ=a+2a(s−1)=2a(s+1) である。また r=a2−2aλ=a2−s+1a2=s+1a2s である。
したがって円の中心はC(2a(1+4a2+1),1+4a2+1a24a2+1)である。
別解
解法2
方針
円の中心を C(h,r) と置き、円と放物線の交点を決める方程式 F(x)=0 を作る。接点 x=a が重解であることを F(a)=F′(a)=0 で表し、d=a2−r を導入して2次方程式へ落とす。最後に「右側から」の条件 h>a で符号を選ぶ。
解答
円は x 軸に上から接するので、中心を C(h,r) とすれば半径も r であり、円の方程式は(x−h)2+(y−r)2=r2.放物線 y=x2 を代入してF(x)=(x−h)2+(x2−r)2−r2と置く。x=a で両曲線が接するから、a は F(x)=0 の重解であり、F(a)=0,F′(a)=0が成り立つ。
微分した式から2(a−h)+4a(a2−r)=0.d=a2−r と置くとh=a+2ad.これを F(a)=0 へ代入すると4a2d2+a4−2a2r=0.r=a2−d を使い、a>0 で割れば4d2+2d−a2=0.したがってd=4−1±4a2+1.円は放物線に右側から接するので h>a、すなわち d>0 である。よってd=44a2+1−1.s=4a2+1 と置くとhr=a+2ad=2a(1+s),=a2−d=a2−4s−1=1+sa2s.最後の変形では (s−1)(s+1)=4a2 を用いた。したがってC(2a(1+4a2+1),1+4a2+1a24a2+1).
総評
接点における接線・法線の関係と、円が x 軸に接する条件を連立する問題。想定時間は20分。解法1は法線方向、解法2は交点方程式の重解条件を使う。「右側から」により h>a の枝を選ぶこと、(4a2+1−1)(4a2+1+1)=4a2 で式を整えることが要点である。
冊子PDFで見る名大の微分の問題で問題集を作る
出典: 名古屋大学 1997年度 前期 理系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。