方針
をひとまとまりとして見ると、与えられた漸化式は逆行列を取る形に変わる。まず が逆行列をもつことを から確認し、 を直接計算する。その後 とおき、 を導いて周期2であることを示す。
解答
(1) とおく。仮定 より である。まずであるからである。等式 の右から をかけると なのでである。成分を計算すると、左下成分はとなる。したがってである。
(2) とおく。(1)で は逆行列をもつ。漸化式より であるから、 が逆行列をもつとき である。よって である。ここで と書けば となる。したがって であり、 である。
ゆえに は奇数番目と偶数番目で交互に現れ、である。
別解
解法2
方針
各行列の形を と固定し、積の各成分を比較して の変換を求める。同じ変換をもう一度施すと元へ戻ることを直接確かめ、奇数番・偶数番の式を得る。
解答
すべての についてと書けることを、以下の計算と帰納法で同時に確かめる。 とおくと の成分を として積を比較すると従って初めは であり、次の も0ではないので、この計算は常に可能である。
(1)
を代入して(2)
上の変換をもう一度施すと、 だから従って であり、となる。
総評
行列漸化式をそのまま展開すると重く見えるが、 を置くと周期2が一気に見える問題で、想定時間は20分程度。得点差がつくのは、 が可逆である理由を と結びつける部分、そして の式変形を省略しない部分である。左下成分の符号と分母の2乗は誤りやすいので、(1)の直接計算を丁寧に残すとよい。