方針
(1) は と に をかけ、対応する を直接求める。(2)ではこの2方向を長さ1にそろえて の行に並べれば、 かつ が成り立つ。(3)の は原点中心の45度回転なので、円の中心 を移した点と半径を答える。(4)は45度回転を何回で恒等変換に戻すかを考える。
解答
(1)
まずである。したがって、この方向に対しては である。
またである。したがって、もう一つの値は である。よって であり、 である。
(2)
(1) で得た2つの方向を長さ1にそろえると である。条件 に合わせて、これらを行に並べとする。
このとき2つの行ベクトルは長さ1で互いに垂直なので である。また、直接計算によりである。したがってとなり、条件を満たす。
(3)
(2) の により である。これは原点を中心とする45度の回転であり、距離を保つ変換である。
もとの円 は、中心 、半径1の円である。中心 は によってへ移る。半径は変わらない。
したがって点 の軌跡はである。すなわち、中心 、半径1の円である。
(4) は原点中心に45度回転する変換である。 がすべての を動かさないためには、回転角 が の整数倍でなければならない。
最小の自然数 は を満たす である。
別解
解法2(回転行列として直接計算する)
方針
特性方程式で2つの値を求め、
直交行列を回転行列の形で決定する。
円の式には逆変換を直接代入し、行列の回転角から周期を求める。
解答
(1) よって(2)
かつ より、条件に合う回転行列をと置ける。関係 の第1行は固有値1、第2行は固有値2の
方向を表すので から であり(3)
逆変換はこれを に代入して整理すると中心 、半径1の円である。
(4)
は角 の回転を表すので、 となる最小の自然数はを満たすである。
総評
難度5、計算量5。行列の計算と図形的な回転の読み替えをつなぐ問題である。採点上は、、 に対する の作用を直接示すこと、 の行が長さ1で直交しているため になることを確認することが重要である。(3)は円全体を式変形するより、中心と半径が回転でどう移るかを見ると短い。目安は18分程度。 2つの解法は標準的な答案手順と、別の構造から検算できる経路に分けた。必要性と十分性、場合分け、等号条件を明示し、積分・総和・極限と主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。