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名古屋大学 1998年度 後期日程 第2次学力試験 図形と方程式・三角関数理系(後期)数学 第4問(b)

Pの極座標(r,θ)が次の極方程式を満たす.r=2cosθ+2sinθここで,極方程式においては,rが負である極座標の点も考える.
すなわち,r>0のとき,極座標(r,θ)(r,θ+π)と同じ点を表すものとする.
次の問に答えよ.

(1) θπ2θπの範囲を動くとき,
Pの軌跡を求め図示せよ.

(2) θπ2θπの範囲を動くとき,
rの最小値r1とそれを与えるθ1
およびrの最大値r2とそれを与えるθ2を求めよ.

(3) θ3π4θπの範囲を動くとき,
Pが描く図形の長さを求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安20

図形と方程式三角関数積分 座標設定軌跡図形的解釈

方針

極方程式に x=rcosθ,y=rsinθ,r2=x2+y2 を用いて直交座標へ直し、円 (x1)2+(y1)2=2 を得る。負の r が許されるため、θ=3π/4 を境に実際の点の向きが反対側へ移ることを追う。r の最小最大は 2cosθ+sinθ で調べ、弧長は円の中心角、または極座標の弧長公式で確認する。

解答

(1) x=rcosθ,y=rsinθ とおく。与えられた式 r=2cosθ+2sinθ の両辺に r をかけると r2=2rcosθ+2rsinθ である。したがって x2+y2=2x+2y となり、整理して (x1)2+(y1)2=2 を得る。軌跡は中心 (1,1)、半径 2 の円の一部である。

端点と途中の点を確認する。θ=π/2 のとき r=2 なので点は (0,2) である。θ=3π/4 のとき r=0 なので点は原点である。θ=π のとき r=2 であり、負の極径を許す約束により、これは (2,0) を表す。

したがって、θπ/2 から π まで動くとき、点 P は円 (x1)2+(y1)2=2 のうち、(0,2) から原点を通り、(2,0) に至る半円弧を描く。

(2) r=2cosθ+sinθ である。さらに cosθ+sinθ=2sin(θ+π4) である。π/2θπ では、θ=3π/4 のとき cosθ+sinθ=0 となる。したがって最小値は r1=0,θ1=3π4 である。

また区間の端では r=2 である。cosθ+sinθ はこの区間で 1 から 0 を通って 1 へ変化するので、絶対値の最大値は両端でとる。よって r2=2,θ2=π2, π である。

(3) 3π/4θπ では、点 P は上の円の原点から (2,0) までの弧を描く。中心は (1,1) で半径は 2 である。原点に向かう半径ベクトルは (1,1)(2,0) に向かう半径ベクトルは (1,1) であり、この2つのなす角は π/2 である。したがって弧の長さは 2π2=π2 である。

別解

解法2

方針

円であることと指定区間の弧を直交座標で確認する。弧長については円の中心角を使わず、極方程式の弧長公式へ rdr/dθ を代入する。被積分関数が定数 22 になるため、積分区間の長さだけで答えが出る。

解答

(1) x=rcosθ, y=rsinθ として極方程式に r を掛けるとx2+y2=2x+2y,従って(x1)2+(y1)2=2.θ=π/2,3π/4,π に対応する点は順に(0,2),(0,0),(2,0)である。最後は r=2 であることに注意する。よってこの3点を順に通る半円弧である。

(2) r=2cosθ+sinθである。区間内では θ=3π/4 で0となり、両端で2となるからr1=0,θ1=3π4,r2=2,θ2=π2, π.(3)r=2(cosθ+sinθ),drdθ=2(cosθsinθ).従ってr2+(drdθ)2=8.求める弧長は3π/4πr2+(drdθ)2dθ=3π/4π22dθ=π2.

総評

負の極径を含む極方程式の軌跡問題で、想定時間は20分程度。直交座標化すると円であることはすぐ分かるが、指定された θ の範囲で円のどの弧を動くかは、r の符号を見ないと誤る。特に θ=πr=2 となり、点は (2,0) ではなく (2,0) である。(3)は中心角 π/2 の円弧として出すのが最短で、極座標の弧長公式は検算として有効である。

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出典: 名古屋大学 1998年度 後期 理系 第4問(b)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。