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名古屋大学 2001年度 前期日程 第2次学力試験 ベクトル・図形と方程式文系数学 第3問(a)

abを正定数とし,平面ベクトルOA=(2a,a),OB=(0,2b)を考える.
線分OBの中点をCとする.
直線OAOB上にない平面上の点Pに対し,
Pを通り,直線OBに平行な直線と直線OAとの交点をQとし,
Pを通り,直線OAに平行な直線と直線OBとの交点をRとすると,
OQ=sOAOR=tOBと表される.
ただし,stは実数である.

(1) kを正定数とするとき,t=(sk)2を満たす点Pのなす曲線Fの方程式を求めよ.

(2) 直線ACFと接するとき,kの値を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安20

ベクトル図形と方程式 座標設定軌跡接線・法線

方針

P は斜交座標で OP=sOA+tOB と表せるので、まず通常の (x,y) 座標へ変換する。条件 t=(sk)2 はこの斜交座標で放物線を表す。直線 AC は斜交座標では (s,t)=(1,0)(0,1/2) を結ぶ直線なので t=(1s)/2。これと放物線が接する条件を、2次方程式の判別式が0であることから求める。

解答

(1)

Q は直線 OA 上にあり、OQ=sOA である。また P を通り OB に平行な直線が OA と交わる点が Q なので、PQOB 方向である。同様に、R の条件から PROA 方向である。したがって OP=sOA+tOB と表せる。

いま OA=(2a,a),OB=(0,2b) であるから、P=(x,y) とすると x=2as,y=as+2bt である。よって s=x2a,t=yx/22b である。

条件 t=(sk)2 を代入すると yx/22b=(x2ak)2 である。したがって曲線 F の方程式は y=x2+2b(x2ak)2 である。

(2)

A は斜交座標で (s,t)=(1,0) に対応する。また COB の中点だから OC=12OB であり、斜交座標では (s,t)=(0,1/2) に対応する。

したがって直線 AC は、(s,t) 平面では2点 (1,0)(0,1/2) を通る直線であり、方程式は t=1s2 である。

曲線 Ft=(sk)2 であるから、直線 ACF が接するためには (sk)2=1s2 が重解をもてばよい。整理すると 2s2+(14k)s+2k21=0 である。この2次方程式が重解をもつ条件は判別式が0であることだから (14k)28(2k21)=0 である。これを整理して 98k=0 となる。したがって k=98 である。

別解

解法2(通常の直交座標で連立する)

方針

まず (s,t)(x,y) の変換式から
放物線 F を通常座標で表す。
直線 AC も2点の座標から求め、両式を直接連立して重解条件を課す。

解答

(1) OP=sOA+tOBよりx=2as,y=as+2bt.したがってs=x2a,t=yx/22b.t=(sk)2 を代入するとF:y=x2+2b(x2ak)2.(2)

A=(2a,a)C=(0,b) だからAC:y=b+ab2ax.これを F と連立し、s=x/(2a) と置くとas+2b(sk)2=b+(ab)s,すなわち(sk)2=1s2.整理して2s2+(14k)s+2k21=0.接するとき、この2次方程式は重解をもつから(14k)28(2k21)=0.左辺は 98k となるので、k>0 も満たす値はk=98である。

総評

難度6、計算量6。斜交座標 (s,t) を導入できるかが勝負で、通常座標にこだわると式が見えにくくなる。採点上は、P=sOA+tOB と表せる理由、AC の斜交座標、接する条件を判別式0にする流れを明確に示したい。特に連立式は 2s2+(14k)s+2k21=0 であり、定数項を誤ると結論が変わる。目安は20分程度。 2つの解法は標準的な答案手順と、別の構造から検算できる経路に分けた。必要性と十分性、場合分け、等号条件を明示し、積分・総和・極限と主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。

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出典: 名古屋大学 2001年度 前期 数学 第3問(a)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。