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名古屋大学 2003年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

OABの頂角Oの二等分線と辺ABとの交点をP
Pから直線OAへ下ろした垂線の足をQとする.
以下では,a=OAb=OBとする.

(1) Pは線分ABa:bに内分する点であることを証明せよ.

(2) 線分の長さOQabを用いて表せ.

難易度4/ 10計算量4/ 10目安15

ベクトル図形と方程式 面積比、内積の利用図形的解釈

方針

角の二等分線の定理をそのまま使うだけでなく、面積を用いて比を確認してから P の位置ベクトルを出す。AP:PB=a:b なので、内分点公式から OP を表せる。(2)では Q が直線 OA 上の垂線の足であることから、OQOPa 方向への射影の長さである。内積で射影を計算し、最後に a,bab で整理する。

解答

(1) P は角 AOB の二等分線上にある。P から直線 OA, OB へ下ろした垂線の長さは等しいので、三角形 OAPOBP の面積を比べると[OAP][OBP]=OAOB=abである。一方、2つの三角形は、底辺をそれぞれ AP, PB と見れば、どちらも高さは点 O から直線 AB への距離で共通である。したがって [OAP][OBP]=APPB である。よって AP:PB=a:b となる。したがって P は線分 ABa:b に内分する点である。

(2) A=a,B=b とおく。(1)より AP:PB=A:B であるから、内分点公式により OP=Ba+AbA+B である。

QP から直線 OA へ下ろした垂線の足なので、OQOPa 方向への射影の長さである。よってOQ=OPaaである。ここに OP の式を代入するとOPa=Ba2+A(ab)A+BであるからOQ=BA2+A(ab)A(A+B)=AB+abA+Bである。したがってOQ=ab+aba+bである。

別解

解法2(単位ベクトルで角の二等分線を表す)

方針

OA, OB 方向の単位ベクトルの和は、頂角の二等分線方向を向く。この方向と直線 AB の交点を直接求め、最後に OA 方向への正射影を取る。

解答

(1) A=a,B=b,u=aA+bBとおく。u は、2本の単位ベクトルの和なので AOB の二等分線方向を向く。

POP=tuと表す。一方、PAB 上にあるから、ある 0<s<1 によりOP=(1s)a+sbと書ける。両式で a,b の係数を比べるとtA=1s,tB=s.したがって A(1s)=Bs、すなわちs=AA+B.よって AP:PB=s:(1s)=A:B である。

(2)

上の式からOP=Ba+AbA+B.a/AOA 方向の単位ベクトルなので、OQOQ=OPaA=AB+abA+B.ゆえにOQ=ab+aba+b.

総評

角の二等分線の定理と射影を組み合わせる標準的なベクトル問題である。目安時間は10〜15分。(1)は定理名だけで終えるより、面積比から AP:PB=OA:OB を確認しておくと「証明せよ」に対応した答案になる。(2)では内分点公式の比の向きに注意し、OP=(Ba+Ab)/(A+B) と置くことが重要である。最後の射影では a で割る位置を間違えると、次元の合わない式になる。

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出典: 名古屋大学 2003年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。