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名古屋大学 2001年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第4問

ハート,スペード,クラブ,ダイヤそれぞれ13枚からなる52枚のトランプカードがある.
つぎの各問に答えよ.

(1) 52枚のカードをよくきって,l枚のカードを抜き出したとき,
ハートがk枚である確率を求めよ.

(2) n枚のカードが与えられ,そのうち,ハートがm枚であった.

(i) このn枚のカードを無作為に1列に並べるとき,
m枚のハートが連続して並ぶ確率を求めよ.

(ii) このn枚のカードを無作為に1列に並べるとき,
どのハートの隣のカードもハート以外である確率を求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安16

確率場合の数 数え上げ、場合分け、条件付き確率

方針

(1) は52枚から l 枚を選ぶ全事象を分母にし、ハートから k 枚、ハート以外から lk 枚を選ぶ。(2)(i)は、m 枚のハートを1つの連続したブロックとして扱い、ブロック内部とその他のカードの並べ方を数える。(2)(ii)は、先に非ハート nm 枚を並べ、その間と両端にできる nm+1 個の隙間から、ハートを入れる場所を m 個選ぶ。

解答

(1)

52枚から l 枚を抜き出す方法は 52Cl 通りである。

このうちハートが k 枚であるためには、13枚のハートから k 枚を選び、残り lk 枚を39枚のハート以外から選べばよい。したがって、そのような選び方は 13Ck39Clk 通りである。

よって求める確率は13Ck39Clk52Clである。ただし、kmax(0,l39)kmin(13,l) を満たさない場合は確率0である。

(2)

(i)

まず m1 とする。m 枚のハートが連続して並ぶためには、m 枚のハートを1つのかたまりとして考えればよい。

ハート以外の nm 枚を並べると、その前後と間に、ハートのかたまりを入れる位置が nm+1 通りある。ハート以外の並べ方は (nm)! 通り、かたまりの中のハートの並べ方は m! 通りである。

したがって条件を満たす並べ方は (nm+1)(nm)!m! 通りである。全体の並べ方は n! 通りなので、確率は (nm+1)m!(nm)!n! である。

なお m=0 の場合はハートがないので、条件は自動的に満たされ、確率は1である。

(ii)

まず nm 枚のハート以外のカードを一列に並べる。この並べ方は (nm)! 通りである。この列の両端とカードの間には、ハートを入れられる場所が nm+1 個ある。

どのハートの隣もハート以外であるためには、同じ場所に2枚以上のハートを入れてはいけない。したがって、nm+1 個の場所から m 個を選び、そこにハートを1枚ずつ入れる。場所の選び方は nm+1Cm 通りで、ハートの並べ方は m! 通りである。

条件を満たす並べ方は (nm)!nm+1Cmm! 通りである。全体の並べ方 n! 通りで割ると(nm)!m!nm+1Cmn!=nm+1CmnCmである。

ただし m>nm+1 のときは、ハートを互いに隣り合わないように入れる場所が足りないので、確率は0である。

別解

解法2(ハートの位置だけを選ぶ)

方針

カードの種類をいったん忘れ、
n 個の位置からハートの位置 m 個を選ぶ等確率な模型に直す。
連続ブロックの開始位置と、隣接しない位置の選び方を数える。

解答

(1)

l 枚の位置のうちハートになる k 枚を考える通常の超幾何分布からP=13Ck39Clk52Cl.ただしmax(0,l39)kmin(13,l)の外では確率は0である。

(2)

(i)

n 個の位置からハートの位置 m 個を選ぶ方法は
nCm 通りで、どれも等確率である。
m1 のとき、連続する m 個の位置の開始点は1,2,,nm+1nm+1 通りだからP=nm+1nCm.これは(nm+1)m!(nm)!n!とも書ける。m=0 では確率1とする。

(ii)

ハートの位置を1r1<r2<<rmnとする。隣り合わない条件は rj+1rj+2 である。sj=rj(j1)と置けば1s1<s2<<smnm+1.よって有利な位置集合は nm+1Cm 通りでありP=nm+1CmnCm.m>nm+1 なら有利な位置集合はなく、確率は0である。

総評

難度5、計算量5。いずれも標準的な組合せだが、カードは区別されるものとして並べ方を数える点に注意する。(1)は k の可能範囲を明記すると答案が正確になる。(2)(i)はハート全体を1ブロックにまとめる方法、(2)(ii)は非ハートを先に並べて隙間を選ぶ方法が定石である。特に(ii)では m>nm+1 のとき確率0になる境界条件を忘れやすい。目安は16分程度。 2つの解法は標準的な答案手順と、別の構造から検算できる経路に分けた。必要性と十分性、場合分け、等号条件を明示し、積分・総和・極限と主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。

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出典: 名古屋大学 2001年度 後期 数学 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。