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名古屋大学 2002年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第4問

赤と白のランプが一つずつある.それぞれのランプは,1秒ごとにある規則にしたがって点灯または消灯し,
1秒間その状態を保持する.時刻0秒から実験を開始する.以下,mnは0以上の整数とする.

(1) 両方のランプとも,以下の規則R1R2にしたがうとする.

R1: 時刻m秒からの1秒間に点灯している場合,時刻m+1秒で消灯する確率はpである.

R2: 時刻m秒からの1秒間に消灯している場合,時刻m+1秒で点灯する確率はpである.

時刻0秒からの1秒間,白は消灯,赤は点灯しているとする.このとき,つぎの各問に答えよ.

(a) 時刻n秒からの1秒間に白のランプが点灯している確率を求めよ.

(b) 時刻n秒からの1秒間に少なくとも一方のランプが点灯している確率を求めよ.

(2) つぎに,規則を以下のR1R2R3のように変更した.

R1: 時刻m秒からの1秒間,両方が消灯している場合には,
時刻m+1秒ではどちらか一方が点灯する.白が消灯する確率はpである.

R2: 時刻m秒からの1秒間,どちらか一方だけが点灯している場合には,
時刻m+1秒で残りのランプが点灯するか,あるいは,点灯しているランプが消灯する.
残りのランプが点灯する確率はpである.

R3: 時刻m秒からの1秒間,両方が点灯している場合には,
時刻m+1秒ではどちらか一方が消灯する.赤が消灯する確率はpである.

時刻0秒からの1秒間,白は消灯,赤は点灯しているとする.このとき,つぎの各問に答えよ.

(a) 時刻n秒からの1秒間に白のランプが点灯している確率を求めよ.

(b) 時刻n秒からの1秒間に少なくとも一方のランプが点灯している確率を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安22

確率数列 確率漸化式状態分類、計算整理

方針

(1) は各ランプを独立な2状態過程として扱う。(2)は4状態を「一方だけ点灯」と「両方同状態」に分け、偶数時刻と奇数時刻の交互構造を利用する。

解答

(1)
白の点灯確率を wn とするとwn+1=(1p)wn+p(1wn)=p+(12p)wn,w0=0.よってwn=1(12p)n2.これが (a) の答えである。

赤の消灯確率も wn、白の消灯確率は1+(12p)n2である。二つの動きは独立だから、(b) の確率は11+(12p)n21(12p)n2=3+(12p)2n4.(2)
時刻0では赤だけが点灯している。一方だけ点灯している状態からは、確率 p で両方点灯、確率 1p で両方消灯へ移る。両方が同じ状態からは、次に必ず一方だけ点灯する。したがって偶数時刻には一方だけ、奇数時刻には両方点灯または両方消灯となる。

奇数時刻には両方点灯の確率が p なので、白の点灯確率は p である。偶数時刻 n2 では、直前の両方消灯から白だけ点灯する確率は 1p、直前の両方点灯から赤が消灯して白だけになる確率は p である。よって (a) は{0(n=0),p(n が奇数),p2+(1p)2(n2 が偶数)である。

(b) は、偶数時刻なら確率1、奇数時刻なら両方点灯の場合だけなので{1(n が偶数),p(n が奇数)である。

別解

解法2

方針

各1秒の遷移ではなく2秒ごとの遷移をまとめる。(1)は点灯確率の平衡値との差が毎秒 12p 倍になる。(2)は偶数時刻と奇数時刻で状態の型が完全に分かれる。

解答

(1)
白の点灯確率を wn とするとwn+112=(12p)(wn12),w0=0.よってwn=1(12p)n2.赤の消灯確率も同じ値である。両ランプは独立だから、少なくとも一方が点灯する確率は11+(12p)n21(12p)n2=3+(12p)2n4.(2)
偶数時刻には必ず一方だけが点灯し、奇数時刻には両方点灯または両方消灯である。奇数時刻に両方点灯する確率は常に p である。

したがって白の点灯確率は{0(n=0),p(n が奇数),p2+(1p)2(n2 が偶数),少なくとも一方が点灯する確率は{1(n が偶数),p(n が奇数)である。

総評

難度は7、計算量は6。目安時間は22分。(1)は二つのランプが独立だが、(2)は全体状態に依存するため独立として扱えない。原本の R1 は「白が消灯する確率が p」である。(2a)は n=0 を偶数一般と分ける必要があり、偶数の正の時刻では p2+(1p)2 になる。

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出典: 名古屋大学 2002年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。