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名古屋大学 2003年度 前期日程 第2次学力試験 確率・場合の数文系数学 第3問(b)

一つの箱の中に1から10までの数が書かれたカードが4枚ずつ計40枚入っている.
この箱からk(3k12)のカードを同時に取り出す.
このうちの3枚のカードが同じ数で残りはこれとは違う互いに異なる数となる確率をp(k)とする.

(1) p(k)を求めよ.

(2) 4k12のとき,f(k)=p(k1)p(k)を求めよ.

(3) p(k)を最大にするkの値を求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

確率場合の数 数え上げ、計算整理、場合分け

方針

条件は「ある1種類の数がちょうど3枚、残りはそれと異なる種類で、しかも残り同士も種類がすべて異なる」という意味である。まず3枚そろう数を選び、その4枚のうち3枚を選ぶ。残り k3 枚は他の9種類から k3 種類を選び、それぞれ4枚のうち1枚を選ぶ。(2)は得られた式の隣接比 p(k1)/p(k) を整理する。(3)はこの比が1をまたぐ位置を調べ、増加から減少へ変わる k を決める。

解答

(1)
取り出す全体の場合の数は 40Ck である。

条件を満たす取り出し方を数える。まず、3枚そろう数を選ぶ方法は10通りである。その数が書かれたカードは4枚あるので、そのうち3枚を選ぶ方法は 4C3 通りである。

残り k3 枚は、この数とは異なり、互いにも異なる数でなければならない。したがって、残りの9種類の数から k3 種類を選び、それぞれについて4枚のうち1枚を選ぶ。これは 9Ck34k3 通りである。

よってp(k)=104C39Ck34k340Ck(3k12)である。

(2)
(1)の式から f(k)=p(k1)p(k) を計算する。定数 104C3 は打ち消し合うのでf(k)=9Ck44k440Ck140Ck9Ck34k3である。ここで9Ck49Ck3=k313k,40Ck40Ck1=41kkであり、さらに 4k44k3=14 だから f(k)=(k3)(41k)4k(13k) である。

(3) f(k)=p(k1)/p(k) であるから、f(k)<1 なら p(k1)<p(k)f(k)>1 なら p(k1)>p(k) である。

(2) の式を用いるとf(7)=(73)(417)47(137)=136168=1721<1であり、f(8)=(83)(418)48(138)=165160=3332>1である。さらに、分母が正であることに注意するとf(k)<1    (k3)(41k)<4k(13k)    3k28k123<0.左辺の2次式は k4 で単調に増加し、k=7 で負、k=8 で正である。
したがって p(k)k=7 までは増加し、k=8 以後は減少する。

したがって p(k) を最大にする kk=7 である。

別解

解法2(取り出す順序を付けて数える)

方針

同時に取り出す代わりに、取り出した k 枚へ仮に順序を付ける。3枚が入る位置、同じ数、実物のカード、残りの異なる数を順に選び、全順列数で割る。

解答

(1)

k 枚に仮の順序を付ける。全事象は40Pk通りである。3枚が同じ数になる位置は kC3 通り、その数は10通り、その数の実物カード3枚を順序付きで置く方法は 4P3 通りである。

残りの k3 個の位置には、他の9種類から異なる種類を順序付きで選び、各種類の実物カードを1枚選ぶ。これは9Pk34k3通りである。したがってp(k)=kC3104P39Pk34k340Pk.階乗を整理するとp(k)=104C39Ck34k340Ckとなる。

(2)

隣接項を割るとf(k)=p(k1)p(k)=(k3)(41k)4k(13k).(3)

4k12 では分母が正であり、f(k)<1    (k3)(41k)<4k(13k)    3k28k123<0.左辺は k=732k=8 で5であり、k4 では単調に増加する。ゆえに p(k)k=7 まで増加し、その後は減少する。したがって最大にする値はk=7である。

総評

重複カードの条件を正確に読むことが最重要の数え上げ問題である。目安時間は15〜20分。「3枚同じ」数はちょうど3枚であり、残りに同じ数の4枚目を含めない点に注意する。残り k3 枚は種類がすべて異なるため、種類を選んでから各種類の4枚のうち1枚を選ぶ。最大値判定は p(k) を直接比較するより、隣接比 p(k1)/p(k) が1をまたぐ位置を見るのが効率的である。

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出典: 名古屋大学 2003年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。