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名古屋大学 2004年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

サイコロの出た目の数だけ数直線を正の方向に移動するゲームを考える.
ただし,8をゴールとしてちょうど8の位置へ移動したときにゲームを終了し,
8をこえた分についてはその数だけ戻る.
たとえば,7の位置で3が出た場合,8から2戻って6へ移動する.
なお,サイコロは1から6までの目が等確率で出るものとする.
原点から始めて,サイコロをn回投げ終えたときに8へ移動してゲームを終了する確率をpnとおく.

(1) p2を求めよ.

(2) p3を求めよ.

(3) p4を求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

確率 状態分類数え上げ、計算整理

方針

終了していない位置だけを状態として追う。1回目では8に届かないので、2回で終了するのは出目の和が8になる場合である。2回投げ終わって終了していない場合、位置は必ず2から7のいずれかになり、どの位置からも次に8へ到達する出目はちょうど1通りである。この性質を使えば、3回目は2回目までに終了していない確率の 16、4回目は3回目までに終了していない確率の 16 として求められる。

解答

(1)

1回目の出目は1から6なので、1回で8に到達することはない。2回で8に到達して終了するには、2つの出目の和が8になればよい。可能な組は (2,6),(3,5),(4,4),(5,3),(6,2) の5通りである。全体は 62=36 通りだから、p2=536 である。

(2)

2回投げ終わってまだ終了していない場合を考える。2回目終了時点で8にいないとき、位置は2から7のいずれかである。実際、2つの出目の和が8未満なら位置は2から7であり、8を超えた場合も反射後の位置は4から7のいずれかである。

位置 k が2から7のいずれであっても、次にちょうど8へ移動する出目は 8k の1通りだけである。したがって、2回目までに終了していない確率に 16 を掛ければよい。よってp3=(1p2)16=(1536)16=31216である。

(3)

4回目に終了するためには、3回目までに終了しておらず、4回目の出目でちょうど8へ入ればよい。上と同じ理由で、3回目までに終了していない状態では位置は2から7のいずれかであり、次に終了する出目は1通りである。

3回目までに終了していない確率は 1p2p3=153631216=155216 である。したがって p4=15521616=1551296 である。

別解

解法2(未終了確率の漸化式)

方針

2回投げた時点でまだ終了していない確率を出発点にする。その後は、未終了なら次の1回で終了する確率が常に16であるため、未終了確率が毎回56倍になる。

解答

(1)

2回の出目の和が8になるのは(2,6),(3,5),(4,4),(5,3),(6,2)の5通りである。したがってp2=562=536.(2)

qkを、k回投げ終えた時点でまだ終了していない確率とする。q2=1p2=3136.2回目以後、未終了時の位置は2から7のいずれかである。どの位置からも、次に8へ入る出目は1通りだけなのでpk+1=16qk,qk+1=56qk(k2)である。よってp3=16q2=31216,(3)p4=16q3=1656q2=1551296.

総評

難度5、計算量5。目安時間は15〜20分。反射の規則をそのまま全列挙すると煩雑に見えるが、2回目以降に終了していない位置が2から7に限られることに気づくと見通しがよい。各非終了位置から次に8へ入る出目はちょうど1通りなので、未終了確率に 16 を掛けるだけで次回終了確率が出る。典型的な誤りは、「8を超えたら戻る」操作を単に出目の和で処理してしまうこと、また3回目の計算で2回目にすでに終了した列を除き忘れることである。答案では、非終了時の位置範囲と、そこからの成功出目が1通りであることを明記したい。

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出典: 名古屋大学 2004年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。