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名古屋大学 2003年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

a>1b>0a2b2=1の場合,媒介変数θを用いてx=bacosθ,y=sinθacosθ(0θπ)で表される座標平面上の曲線Cについてつぎの各問に答えよ.

(1) 曲線Cの方程式を求め,図示せよ.

(2) 曲線C上の点でそのy座標が最大となる点P(xP,yP)を求めよ.

(3) 曲線C上の点Aにおける接線が原点Oを通るとき,
Aの座標(xA,yA)を求めよ.

(4) 原点O,点A,点B(xA,0)を頂点とするOABの面積を最大とする
abの値を求め,このときの点Aの座標とOABの面積を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安20

図形と方程式微分 軌跡接線・法線微分による最大最小

方針

媒介変数表示から cosθ=ab/x, sinθ=by/x を得て、sin2θ+cos2θ=1 に代入すると円の方程式になる。0θπ なので曲線はその円の上半分である。(3)は原点から円に引いた接線の接点を求める問題で、半径と接線が直交する条件を使う。(4)は面積 b/(2a2)a2b2=1 のもとで最大化する。

解答

(1)
与えられた式から x=bacosθ である。したがって acosθ=bx であり、cosθ=abx である。また y=sinθacosθ=xbsinθ だから sinθ=byx である。

これらを cos2θ+sin2θ=1 に代入すると (abx)2+(byx)2=1 である。両辺に x2 を掛けると a2x22abx+b2+b2y2=x2 である。a2b2=1、すなわち a21=b2 を用いると b2x22abx+b2+b2y2=0 となる。b>0 なので b2 で割って x2+y22abx+1=0 である。平方完成して (xab)2+y2=1b2 を得る。

また 0θπ では sinθ0 であり、acosθ>0 だから y0 である。よって曲線 C は、中心 (a/b,0)、半径 1/b の円の上半分である。

(2)
(1)の円の上半分で y 座標が最大となるのは、円の最上点である。したがって P(ab,1b) である。

(3)
円の中心を C0=(ab,0) とする。原点 O を通る接線の接点を A(xA,yA) とする。接線 OA は半径 C0A と直交するので (xAab,yA)(xA,yA)=0 である。すなわち
\begin{equation*}
x_A^2+y_A^2-\dfrac ab x_A=0   (1)
\end{equation*}
である。

一方、A は円上にあるので
\begin{equation*}
x_A^2+y_A^2-\dfrac{2a}{b}x_A+1=0   (2)
\end{equation*}
である。(2)から(1)を引くと abxA+1=0 だから xA=ba である。これを(1)に代入すると b2a2+yA2abba=0 すなわち yA2=1b2a2=a2b2a2=1a2 である。上半分なので yA>0 であり、A(ba,1a) である。

(4)
B(xA,0) だから、三角形 OAB の面積は 12xAyA=12ba1a=b2a2 である。a2b2=1 より b2=a21 である。面積は正なので、面積の2乗を最大にすればよい。 (b2a2)2=a214a4 である。ここで u=a2 とおくと、a>1 より u>1 であり、最大化すべき式は u14u2 である。定数 14 を除き g(u)=u1u2 とおくと g(u)=u22u(u1)u4=2uu3 である。したがって u=2 で最大となる。

よって a2=2,b2=1 であり、a>1,b>0 から a=2,b=1 である。このとき A(12,12) であり、面積は 14 である。

別解

解法2(媒介変数の接線条件を直接使う)

方針

円へ直した後の幾何解法とは別に、媒介変数表示を微分する。接線が原点を通る条件を行列式 xyyx=0 で表すと、接点の媒介変数が直ちに決まる。

解答

(1) cosθ=abx,sinθ=byxsin2θ+cos2θ=1 へ代入すると(xab)2+y2=1b2.0θπ なので、これは上半円である。

(2)

円の最上点からP(ab,1b)である。

(3)

D=acosθ とおくとx=bD,y=sinθD.微分してx=bsinθD2,y=acosθ1D2.接線が原点を通るための条件は、位置ベクトルと接線方向が平行であること、すなわちxyyx=0である。左辺を整理するとxyyx=bcosθD2.したがって cosθ=0、よって θ=π/2 であり、A(ba,1a)を得る。

(4) [OAB]=12xAyA=b2a2.b2=a21 を使い、u=a2>1 とおくと[OAB]2=u14u2.微分すれば最大は u=2 で生じる。したがってa=2,b=1,A(12,12),[OAB]max=14.

総評

媒介変数を消去して円に直し、円の接線条件と1変数最大化へ進む問題である。目安時間は20〜25分。(1)では a2b2=1 を使うときに中心 (a/b,0)、半径 1/b を正確に出すこと、また 0θπ から上半分だけであることを書く。(3)では接線と半径の直交条件を使うと、接点座標が短く求まる。(4)は面積そのものより2乗を最大化すると根号を避けられ、u=a2 の微分で整理できる。

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出典: 名古屋大学 2003年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。