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名古屋大学 2011年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

(1) 関数y=x3x2のグラフをかけ。

(2) 曲線y=x3x2の接線で,
(32,0)を通るものをすべて求めよ。

(3) pを定数とする。
xの3次方程式x3x2=p(x32)
異なる実数解の個数を求めよ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

関数微分 グラフの概形接線・法線、場合分け

方針

f(x)=x3x2=x2(x1) とおき、まず微分で増減・極値・切片をそろえてグラフを描く。(2) は接点を (t,f(t)) とし、接線が指定点 (3/2,0) を通る条件を 0=f(t)(3/2t)+f(t) として解く。(3) の方程式は、曲線 y=f(x) と、固定点 (3/2,0) を通る直線 y=p(x3/2) の共有点数である。共有点数が変わるのは直線が曲線に接するときなので、(2) で得た傾き 0,3/16,8 を境に、グラフの位置関係と境界での重解を確認して分類する。

解答

(1) f(x)=x3x2 とおく。まず f(x)=x2(x1) であるから、x 軸との共有点は x=0,x=1 である。x=0 は重解なので、グラフは原点で x 軸に接する。

次に微分すると f(x)=3x22x=x(3x2) である。したがって増減はx(,0)(0,2/3)(2/3,)f(x)++である。よって x=0 で極大値 f(0)=0 をとり、x=2/3 で極小値 f(23)=82749=427 をとる。また、最高次係数は正なので、xf(x)xf(x) である。

以上より、原点で x 軸に接して極大となり、(2/3,4/27) で極小となり、(1,0) を通る3次曲線である。

増減と主要な点を図にまとめると次のようになる。

(2)
接点を (t,f(t)) とする。この点における接線は y=f(t)(xt)+f(t) である。この直線が点 (3/2,0) を通る条件は 0=f(t)(32t)+f(t) である。すなわち f(t)=f(t)(t32) である。

ここで f(t)=t3t2f(t)=3t22t を代入すると t3t2=(3t22t)(t32) である。整理して t(4t3)(t2)=0 を得る。したがって t=0,t=34,t=2 である。

各接点での傾きはf(0)=0,f(34)=3916234=316,f(2)=8である。したがって求める接線は、いずれも (3/2,0) を通るのでy=0,y=316(x32),y=8(x32)である。

(3)
方程式 x3x2=p(x32) の異なる実数解の個数は、曲線 y=f(x)=x3x2 と直線 y=p(x32) の共有点の個数である。この直線は常に点 (3/2,0) を通り、傾きが p である。

共有点の個数が変わるのは、直線が曲線に接するときである。(2) より、そのときの傾きは 0,316,8 である。したがって、これらを境に個数を調べればよい。

(1) のグラフと、(3/2,0) を通る直線の傾きを比べると、次のようになる。p<0 のとき共有点は1個である。p=0 のときは x3x2=0 すなわち x=0,1 で、異なる実数解は2個である。0<p<3/16 では3個の共有点をもつ。 p=3/16 では x=3/4 で接し、もう1点で交わるので異なる実数解は2個である。3/16<p<8 では共有点は1個である。p=8 では x=2 で接し、もう1点で交わるので異なる実数解は2個である。p>8 では再び共有点は3個である。

よって異なる実数解の個数は{3(0<p<316, p>8),2(p=0, 316, 8),1(p<0, 316<p<8)である。

総評

微分によるグラフ、指定点を通る接線、直線との共有点数を一続きで使う問題である。目安時間は20分。(2) の接線条件を 0=f(t)(3/2t)+f(t) と立てられるかが中心で、ここで得た接線の傾きが (3) の境界値になる。p=0,3/16,8 では重解を含むため、異なる実数解の個数は3ではなく2になる。グラフを描く際には、原点が単なる通過点ではなく接点であること、(2/3,4/27) で極小をとることを明示すると、後半の交点数分類が読みやすくなる。

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出典: 名古屋大学 2011年度 前期日程 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。