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名古屋大学 2010年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

関数f(x)f(x)={1(x0)0(x<0)により定める.

(1) abは実数とする.
y=ax+bのグラフとy=f(x)のグラフがちょうど2つの交点を持つためのabに対する条件を求めよ.

(2) pqは実数でp>0とする.
y=x3+6px2+9p2x+qのグラフとy=f(x)のグラフがちょうど4つの交点を持つための
pqに対する条件を求め,pq平面上に図示せよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

関数微分 グラフの概形、場合分け、範囲評価

方針

階段関数のグラフは,x<0 では y=0x0 では y=1 である。したがって交点の個数は,左半直線と右半直線でそれぞれ方程式を解き,端点 x=0 の扱いを含めて数える。3次曲線についても同じ考えで,x<0 では x3+6px2+9p2x+q=0x0 では x3+6px2+9p2x+q=1 を調べる。3次式を x(x+3p)2 と因数分解して増減を読むのが中心になる。

解答

f(x) のグラフは,x<0y=0x0y=1 である。

(1) 直線 y=ax+b との交点を数える。

左側 x<0 では ax+b=0 を満たす xx<0 にある必要がある。a=0 なら左側で交点が存在しないか無数になるので,ちょうど2点にはならない。したがって a0 として x=ba<0 が必要である。

右側 x0 では ax+b=1 を満たす xx0 にある必要がある。すなわち x=1ba0 である。

よって ba<0,1ba0 を同時に満たせばよい。これを整理する。 a>0 のとき,前者から b>0,後者から 1b0,つまり b1 を得る。 a<0 のとき,前者から b<0,後者から 1b0,つまり b1 となり矛盾する。

したがって求める条件は a>0,0<b1 である。なお b=1 のとき,右側の交点は x=0 であり,f(0)=1 なので正しく1点として数えられる。

(2) 3次関数を g(x)=x3+6px2+9p2x+q=x(x+3p)2+q とおく。ここで G(x)=x(x+3p)2 とおくと,p>0 より G(x)=(x+3p)(3x+3p)=3(x+p)(x+3p) である。したがって G(x)(,3p)で増加,(3p,p)で減少,(p,)で増加し,G(3p)=0,G(p)=4p3,G(0)=0 である。 x<0 での交点は g(x)=0 すなわち G(x)=q の負の解の個数で決まる。G(x) の負の範囲での増減と値を見ると,負の解が3個存在するための条件は,水平線 y=q4p3<q<0 を満たすことである。つまり 0<q<4p3 である。端点 q=0 では x=3p,0 が絡んで負の解が3個にならず,q=4p3 では x=p で接するため,いずれも除かれる。

次に x0 での交点は g(x)=1 すなわち G(x)=1q の非負解の個数で決まる。x0 では G(x)=3(x+p)(x+3p)>0 なので G(x)0 から単調に増加する。したがって非負解が1個存在する条件は 1q0 すなわち q1 である。q=1 のとき解は x=0 であり,f(0)=1 だから交点として数える。

ちょうど4個の交点をもつためには,左側で3個,右側で1個であればよい。よって 0<q1,q<4p3 である。p>0 は問題の条件である。

pq 平面上の条件領域

青い領域。q=1 は含み、q=0q=4p3 は含まない。

総評

階段関数との交点問題では,x=0 が右側 x0 に含まれることが端点判定の要点になる。3次曲線の問題は,x3+6px2+9p2x=x(x+3p)2 と見抜くと,負の側で3解をもつ条件と,非負の側で1解をもつ条件を分離できる。接する場合や x=0 に来る場合を最後に確認することで,境界の不等号を誤りにくくなる。

境界では交点数が変わる。q=1x=0 の右側の交点を与えるので含むが、q=0q=4p3 は左側の3交点が崩れるため含まない。条件領域の図でも、実線と破線をこの判定に合わせる。

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出典: 名古屋大学 2010年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。