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名古屋大学 2015年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

次の問に答えよ。

(1) 関数f(x)=x22x (x0)について,f(x)>0となるためのxに関する条件を求めよ。

(2) 方程式2x=x2は相異なる3個の実数解をもつことを示せ。

(3) 方程式2x=x2の解で有理数であるものをすべて求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安18

指数・対数微分方程式・不等式 微分による最大最小グラフの概形、範囲評価、背理法

方針

方程式 2x=x2x22x=1 と見て、まず f(x)=x22x の増減を対数微分で調べる。負の範囲と正の範囲を分け、正の範囲では極小点が 24 の間にあることを使って解の個数を確定する。有理数解については、既約分数 x=m/n と置き、両辺を n 乗して素因数の割り切りを比較し、分母が 1 でなければならないことを示す。

解答

(1) f(x)=x22x=2xx2(x0) である。f(x)>0 なので、対数微分を用いると f(x)f(x)=(log2)2x である。したがって f(x)>0log22x>0 と同値である。

x<0 のときは 2/x<0 なので log22x>0 が常に成り立つ。x>0 のときは log2>2x であり、これは x>2log2 と同値である。よって x<0またはx>2log2 である。

(2)

方程式 2x=x22xx2=1 すなわち f(x)=1 と同値である。

まず x<0 を考える。(1)より f(x)x<0 で単調増加である。またlimx2xx2=0,limx02xx2=+である。したがって x<0f(x)=1 の解がただ1つ存在する。

次に x>0 を考える。(1)より、f(x)0<x<2log2 で減少し、x>2log2 で増加する。ここで 2<2log2<4 である。実際、log2<1 より左の不等式が成り立ち、log2>1/2 より右の不等式が成り立つ。さらに f(2)=2222=1,f(4)=2442=1 である。単調性から、正の範囲での解は 24 の2つだけである。

以上より、方程式 2x=x2 は、負の解を1つ、正の解を2つ、合計で相異なる3個の実数解をもつ。

(3)

有理数解を x=mn とおく。ただし m,n は互いに素な整数、n>0 とする。

まず m>0 とする。方程式から 2m/n=m2n2 である。両辺を n 乗して 2m=m2nn2n すなわち 2mn2n=m2n を得る。mn は互いに素なので、右辺 m2nn と互いに素である。したがって n=1 でなければならない。よって正の有理数解は正の整数解である。(2)より正の実数解は 2,4 だけなので、正の有理数解は 2,4 である。

次に m<0 とする。r=m>0 とおくと 2r/n=r2n2 である。両辺を n 乗して 2r=r2nn2n すなわち n2n=2rr2n を得る。rn は互いに素なので、右辺に r2n が含まれるためには r=1 でなければならない。しかし r=1 とすると n2n=2 となり、正の整数 n では不可能である。したがって負の有理数解は存在しない。

よって有理数解は 2,4 である。

総評

難度6、計算量5。目安時間は18分。前半は 2x=x2 をそのまま見るのではなく、2x/x2 の増減へ変換するのが決め手である。x=0 が定義域外なので、負の範囲と正の範囲を分ける必要がある。有理数解の判定では、既約分数を n 乗して素因数を比較するところが採点点で、負の有理数解を同じ議論で済ませず別に排除するのが安全である。

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出典: 名古屋大学 2015年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。