方針
(1) (2)は表の回数で数え、(2)はx5=1を余事象として引く。(3)は時刻と位置を状態にし、区間0≦xn≦3から出る経路をその時点で捨てる。
解答
(1)
x10=0 となるには,10回のうち表が5回,裏が5回出ればよい。したがって求める確率は21010C5=1024252=25663である。
(2)
まず x10=0 となる列は 10C5=252 通りである。このうち x5=1 となるには,最初の5回で表が3回,裏が2回出て,残り5回で表が2回,裏が3回出ればよい。したがってそのような列は5C35C2=100通りである。よって求める確率は210252−100=1024152=12819である。
(3)
時刻 n に座標 j にいる経路数を数える。ただし途中では 0≦j≦3 のものだけを残す。各時刻の経路数は次のようになる。n0123456789j=010102050130j=1010205013034j=200103080210j=300010308021最後に x10=0 となるには,時刻9で j=1 にいる34通りから裏が出ればよい。したがって求める確率は21034=51217である。
別解
解法2(2歩ごとの漸化式)
方針
偶数時刻には位置が偶数なので、許される状態は0,2だけになる。2回の投擲を1組とし、位置0,2間の遷移数を数える2状態の漸化式で、10歩後に原点へ戻る経路数を求める。
解答
(1)
10回後に原点へ戻るには表と裏が5回ずつ必要である。全事象は210通りなので21010C5=1024252=25663.(2)
x10=0となる252通りのうち、x5=1となるものを除く。最初の5回は表3回、後半の5回は表2回であるから、除く経路数は5C35C2=100.よって210252−100=12819.(3)
条件を満たし、2k回後に位置0,2にいる経路数をそれぞれak,bkとする。奇数時刻の位置は1,3だけなので、2歩を一組にすればこの2状態で閉じる。
位置0からは0→1→0,0→1→2が各1通りである。位置2から位置0へは2→1→0の1通り、位置2へ戻るのは2→1→2,2→3→2の2通りである。したがってak+1=ak+bk,bk+1=ak+2bk.初期値は(a0,b0)=(1,0)であり、kakbk0101112233584132153455となる。よって10回後に原点へ戻る有効経路は34通りで、求める確率は21034=51217.各2歩遷移の中間点も0≦xn≦3に収まるものだけを列挙しているので、途中条件も満たしている。
総評
難度6、計算量5、想定16分。理系第2問の上限は3であり、文系第2問の上限2とは別問題である。1歩ごとの動的計画法と2歩ごとの2状態漸化式で有効経路34通りを独立に確認し、確率17/512が一致した。
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出典: 岡山大学 2024年度 前期 理系数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。