方針
最大値を j と固定し、j の位置を選ぶ。残りを j 未満から選んで確率を求める。平均は knCknk=nnCkn−1k−1 と二項定理で和を計算する。
解答
(1)
1≦k<n とする。最大値が j で、その j がちょうど k 回出るとき、j=2,3,4 である。j の位置を k 個選び、残りは 1,…,j−1 から選ぶのでP(Ak)=4nnCk(1n−k+2n−k+3n−k)(1≦k<n).k=n では、すべてが同じ値ならよいからP(An)=4n4.(2)
上の式を用いるとEn=4n1k=1∑n−1knCk(1n−k+2n−k+3n−k)+4n4n.任意の r についてk=1∑n−1knCkrn−k=n{(r+1)n−1−1}だからEn=4nn(1+2n−1+3n−1+4n−1).したがってnEn=4n1+41(21)n−1+41(43)n−1+41.ゆえにn→∞limnEn=41.最大値の位置を選び、残りにはそれより小さい値だけを入れる
別解
解法2(各試行への指標を置く)
方針
(1) は最大値とその位置を数える。(2) では各回について『その値が全体の最大値に等しい』ことを表す0・1変数を置き、期待値の加法性を使う。
解答
(1)
最大値を j とする。k<n なら j=2,3,4 であり、最大値の出る位置は nCk 通り、残りは (j−1)n−k 通りである。よってP(Ak)=4nnCkj=2∑4(j−1)n−k(1≦k<n).すなわちP(Ak)=4nnCk(1n−k+2n−k+3n−k).また k=n なら4種類の定数列があるのでP(An)=4n4.(2)
第 i 回の値が、n 個全体の最大値に等しいとき1、そうでないとき0となる量を Ii とする。最大値の出現回数はI1+I2+⋯+Inである。各回は対称だからnEn=P(I1=1).第1回が j で、残り n−1 回がすべて j 以下なら I1=1 である。したがってnEn=j=1∑441(4j)n−1=4n1+2n−1+3n−1+4n−1.極限では j=4 の項だけが残るからn→∞limnEn=41.
総評
最大値の出現回数の分布と期待値を求める問題。目安時間は21分。最大値ごとの数え上げから二項定理で平均を出す方法と、各試行が最大値になる確率を足す方法を示し、k=n を別扱いする理由も明記した。
冊子PDFで見る阪大の確率の問題で問題集を作る
出典: 大阪大学 1983年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。