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大阪大学 1986年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

Aには1からnまでの番号のついたn枚のカードが入っており,
Bには1からmまでの番号のついたm枚のカードが入っている.
ただし,m>nとする.

n人の人が1回目に袋Aから無作為にカードを1枚ずつ取り,
2回目に袋Bから無作為にカードを1枚ずつ取る.
ただし,取り出したカードはもとに戻さないものとする.

(1) すべての人について2回目のカードの番号のほうが1回目のカードの番号より大きいという事象の確率Pn,mを求めよ.

(2) m=2nのときのPn,2nに対して,
limn1nlogPn,2nを求めよ.

難易度8/ 10計算量6/ 10目安32

確率場合の数 数え上げ数学的帰納法極限計算

方針

1回目の番号順に人を並べ、袋Bの相異なる番号を条件付きで割り当てる。割り当て数の漸化式を解き、階乗の対数を積分比較する。

解答

(1)
1回目の番号が i の人を i 番目と呼ぶ。袋Bから相異なる番号を割り当て、i 番目には i より大きい番号を与える割り当て数を F(n,m) とする。

n 番目へ与えられる番号は n+1,,mmn 通りである。一つを除き、それより大きい残存番号を1ずつ詰めても、残る 1,,n1 番目の条件は変わらない。従ってF(n,m)=(mn)F(n1,m1).F(0,m)=1 からF(n,m)=(mn)n.全割り当て数は m!/(mn)! なのでPn,m=(mn)n(mn)!m!.(2)
m=2n ではPn,2n=nnn!(2n)!.logx の増加性による積分比較からlogN!=NlogNN+o(N)である。従って1nlogPn,2n=logn+1nlogn!1nlog(2n)!=12log2+o(1).よってlimn1nlogPn,2n=12log2.

別解

解法2(大きい番号の人から直接配る)

方針

n 番目から逆順に配り、各段階が常に mn 択と数える。極限は確率を積にしてRiemann和へ直す。

解答

(1)
n,n1,,1 番目の順に袋Bのカードを配る。i 番目の段階では、i より大きい mi 枚のうち ni 枚が使用済みなので、選択肢は(mi)(ni)=mn枚である。従って有利な割り当ては (mn)n 通りでありPn,m=(mn)nm(m1)(mn+1).(2)
m=2n とするとPn,2n=nn+1nn+2n2n.よって1nlogPn,2n=1nj=n+12nlogjn.右辺は12logxdxへ収束するRiemann和である。従ってlimn1nlogPn,2n=[xlogxx]12=12log2.

総評

難易度8、計算量6。目安時間は32分である。番号順に人を並べ替えるのが核心で、解法1は漸化式と階乗評価、解法2は逆順の直接積とRiemann和を使う。全事象は重複なしの順列 m!/(mn)! である。

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出典: 大阪大学 1986年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。