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大阪大学 1986年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

xyz空間内に定点A(1,1,0)B(1,1,0)がある.
いま点Pyz平面上の半円x=0y2+z2=2y0の上を動くとき,
PABの周および内部の点の全体でつくられる立体Kを考える.

(1) 平面x=tによるKの切り口はどのような図形か.

(2) Kの体積を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安30

積分ベクトル 座標設定面積計算体積計算

方針

三角形内の点を P,A,B の係数で表し、x=t の条件から P 側の係数範囲を求める。中央断面との相似比を得て面積を積分する。

解答

(1)
P=(0,u,v) と置くとu2+v2=2,u0.PAB 内の点は、非負の λ,μ,ν を用いてλP+μA+νB,λ+μ+ν=1と表せる。x=t では μν=t であるから0λ1t.その yz 座標は(y,z)=(1,0)+λ{(u,v)(1,0)}.従って t1 の切り口は、t=0 の切り口を点 (1,0) を中心に比 1t で縮小した図形であり、t>1 では空である。

中央断面は半径 2 の左半円と、底辺 22、高さ1の三角形からなる。S0=π+2.(2)
切り口の面積はS(t)=(1t)2(π+2)なのでvol(K)=11S(t)dt=2(π+2)01(1t)2dt=23(π+2).

別解

解法2(二つの錐体として体積を出す)

方針

中央断面 D を先に求める。正負それぞれの x 側では断面が直線的に縮むため、立体を底面 D、高さ1の二つの錐体とみなす。

解答

(1)
x=0 の切り口を D とする。Dyz 平面で、点 (1,0) と左半円u2+v2=2,u0の各点を結ぶ線分全体である。

0t1 では、x=t の切り口は D を点 (1,0) を中心に比 1t で縮小したものになる。同様に 1t0 では比 1+t である。従って切り口は、二つの線分と(yt)2+z2=2(1t)2,ytの半円弧で囲まれる。

(2)
D の面積は半円と三角形の和で[D]=π+2.K{x0} は頂点 A、底面 D、高さ1の錐体であり、K{x0} は頂点 B をもつ同じ大きさの錐体である。従ってvol(K)=213[D]1=23(π+2).

総評

難易度7、計算量6。目安時間は30分である。中央断面は半円だけでなく、その端点と (1,0) を結ぶ三角形も含む。解法1は相似比の二乗を断面積へ反映して積分し、解法2は左右を高さ1の二つの錐体とみて積分を省く。行列・行列式・外積は用いず、座標と相似だけで処理した。

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出典: 大阪大学 1986年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。