Evolton

大阪大学 1989年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

aは正の定数とする.
t>1に対し,曲線y=xalogx上の点P=(t,talogt)における接線が,
x軸と交わる点をQとし,点(t,0)Rとする.
三角形PQRの面積をS1(t)
曲線y=xalogxx1の部分と,
2つの直線y=0x=tとで
囲まれた部分の面積をS2(t)とする.
limt+S2(t)S1(t)の値を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安18

積分指数・対数微分 接線・法線面積計算極限計算

方針

接線の x 切片 Q を求めるには、y=xalogx の微分係数を使い、接線の式に y=0 を代入する。三角形 PQR は底辺 RQ、高さ PR=talogt の直角三角形なので S1(t) が出る。S2(t)1txalogxdx であり、部分積分で明示する。最後は ta+1logt の主要部分を比較し、低い次数の項が比の極限に影響しないことを確認する。

解答

y=xalogx とおく。微分すると y=axa1logx+xa1=xa1(alogx+1) である。

P=(t,talogt) における接線の傾きは ta1(alogt+1) である。接線が x 軸と交わる点を Q=(q,0) とすると、接線の傾きから 0talogt=ta1(alogt+1)(qt) である。したがって tq=tlogtalogt+1 である。

三角形 PQR は、底辺 RQ=tq、高さ PR=talogt の直角三角形である。よって S1(t)=12(tq)talogt=ta+1(logt)22(alogt+1) である。

次に S2(t)=1txalogxdx である。部分積分により xalogxdx=xa+1a+1logxxa+1(a+1)2 だからS2(t)=ta+1(logta+11(a+1)2)+1(a+1)2である。

したがってS2(t)S1(t)=2(alogt+1)ta+1(logt)2{ta+1(logta+11(a+1)2)+1(a+1)2}である。t+ のとき、主要な部分はS2(t)ta+1logta+1,S1(t)ta+1logt2aである。ここで a>0 である。よって limt+S2(t)S1(t)=2aa+1 である。

総評

接線でできる三角形の面積と、曲線下の面積を比較する問題で、18分程度が目安である。S1 では接線の x 切片までの距離 tq を正確に出すこと、S2 では部分積分の定数項を落とさず書くことが大切である。極限では、両方とも主役は ta+1logt の項で、(logt)2/(alogt+1) が最終的に (1/a)logt 型になると見ると整理しやすい。

冊子PDFで見る阪大の積分の問題で問題集を作る

出典: 大阪大学 1989年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。