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大阪大学 1987年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

原点でzx平面に接し,zx平面に関して点A(2,4,0)と同じ側にある半径2の球をSとする.
Sの中心をCとし,点B(0,5,6)を考える.

(1) ベクトルABACの内積および三角形ABCの面積を求めよ.

(2) 2点ABを通る直線とSとの共有点の座標を求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

ベクトル図形と方程式 座標設定内積の利用円の性質

方針

球は zx 平面、すなわち y=0 に原点で接しているので、半径2と点 A の側の条件から中心 C を先に決める。内積は座標差から直接計算し、三角形の面積は2辺の長さと内積から求める。直線 AB と球の共有点は、直線を1つの実数 t で表して球の方程式へ代入し、重解になることまで確認して座標を出す。

解答

球は zx 平面、つまり y=0 に原点で接している。半径が2で、点 A(2,4,0) と同じ側にあるから、中心は C=(0,2,0) である。

(1) AB=BA=(2,9,6),AC=CA=(2,2,0)である。したがって内積はABAC=(2)(2)+(9)(2)+60=22である。

次に三角形 ABC の面積を Δ とする。2辺の長さと内積を用いると(2Δ)2=AB2AC2(ABAC)2である。ここでAB2=4+81+36=121,AC2=4+4=8だから (2Δ)2=1218222=968484=484 となる。よって 2Δ=22 であり、Δ=11 である。

(2)
直線 AB 上の点を (X,Y,Z)=(2,4,0)+t(2,9,6) とおく。すなわち X=22t,Y=49t,Z=6t である。球面の方程式は x2+(y2)2+z2=4 なので、代入すると (22t)2+(29t)2+(6t)2=4 である。左辺を整理して 844t+121t2=4 すなわち 121t244t+4=0 を得る。これは (11t2)2=0 であるから t=211 である。したがって共有点は(2411, 41811, 1211)=(1811,2611,1211)である。なお方程式が重解になるので、この直線は球に接しており、共有点は1点である。

別解

解法2(垂線の足)

方針

中心 C から直線 AB へ下ろした垂線の足を求める。その距離が球の半径2に等しいことから接線であることと接点が同時に分かり、三角形の面積も底辺と高さで計算できる。

解答

球の中心を C とすると、接する平面は y=0、半径は2であり、A と同じ側にあるからC=(0,2,0)である。

(1) AB=(2,9,6),AC=(2,2,0)よりABAC=22.また AB=11 である。中心 C から直線 AB への距離を d とすれば、後で示すように d=2 だからABC=12112=11である。

(2)
直線 AB 上の点をH=A+t(BA)と置く。CHAB となる垂線の足では{A+t(BA)C}(BA)=0.したがってt=(CA)(BA)BA2=22121=211.よってH=(1811,2611,1211).さらにCH2=(1811)2+(411)2+(1211)2=4であるから CH=2 である。これは球の半径に等しく、しかも CHAB なので、直線 AB は球に H で接する。したがって共有点は上の1点である。また、この計算から(1)で用いた d=2 も確認できた。

総評

空間座標で球への接線を扱う問題である。目安は15分。球の中心を最初に (0,2,0) と確定し、直線への垂線の足を求めると、接点・接線の証明・三角形の高さが一度に得られる。行列式を使わず、内積と距離だけで高校範囲内に収まる。

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出典: 大阪大学 1987年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。