方針
、 とおき、与えられた変換を行列で表す。 はベクトルから 方向成分の2倍を引く変換で、行列は三角関数の2倍角で簡単に書ける。 についても同様に行列化し、積 を計算して標準的な回転行列 と一致することを示す。幾何的には、2つの直線対称移動の合成が回転になることも確認できる。
解答
を原点のまわりに角 、 だけ回転した点がそれぞれ なので である。
まず の行列を求める。与えられた式はであるからである。ここに 、 を代入するととなる。
同様に、 の行列はである。
したがって合成変換 の行列は であり、実際に掛けるとである。これは原点のまわりに角 だけ回転する行列である。よって は原点のまわりの角 の回転である。
別解。ベクトル に対して、 は である。これは、原点を通り に垂直な直線に関する対称移動である。同様に は、原点を通り に垂直な直線に関する対称移動である。これら2本の対称軸のなす角は であるから、2回の対称移動の合成は原点のまわりの角 の回転になる。
総評
難度5、計算量4。与えられた式を行列として読み、2倍角の公式で回転行列にまとめる問題である。想定時間は15分程度。、 はどちらも「ある方向成分を反転する」対称移動なので、行列計算だけでなく幾何的にも意味を確認できる。計算では合成の順序が 、つまり行列では になる点を取り違えないことが重要である。