方針
点 P=(X,X2+1) とおくと、O が原点なので、内分比から Q=t2P と表せる。これにより軌跡 C は縦方向に持ち上がった細い放物線になる。面積は2つの放物線の交点 x=±t を出し、上下差を積分して求める。最後は S=4(t−t3)/3 を 0<t<1 で最大化する。
解答
(1)
点 P を P=(X,X2+1) とおく。O は原点であり、Q は線分 OP を t2:(1−t2) に内分するので、Q=t2P である。したがって Q=(t2X,t2(X2+1)) と書ける。 Q=(x,y) とおくと x=t2X なので X=t2x である。これを y=t2(X2+1) に代入すると y=t2(t4x2+1)=t2x2+t2 である。よって、点 Q が描く曲線 C の方程式は y=t2x2+t2 である。
(2)
元の放物線 y=x2+1 と曲線 C の交点を求める。 x2+1=t2x2+t2 であるから、両辺に t2 をかけて t2x2+t2=x2+t4 となる。整理すると (1−t2)x2=t2(1−t2) である。0<t<1 より 1−t2=0 なので x2=t2 すなわち x=±t で交わる。 −t≦x≦t では(x2+1)−(t2x2+t2)=(1−t2)(1−t2x2)であり、これは 0 以上である。したがって面積 S はS=∫−tt{x2+1−(t2x2+t2)}dxである。被積分関数は偶関数なので S=2∫0t{1−t2+x2−t2x2}dx =2[(1−t2)x+(1−t21)3x3]0t =2{t(1−t2)+3t3−3t}=34t(1−t2)である。
(3)
(2)より S=34(t−t3) である。0<t<1 で微分すると dtdS=34(1−3t2) である。したがって S は 0<t<1/3 で増加し、1/3<t<1 で減少する。よって最大は t=31 のときである。このときSmax=34(31−331)=34⋅332=2783である。
別解
解法2
方針
曲線 C を原放物線の原点中心 t2 倍と見る。交点を求めた後、x=tu で積分区間を [−1,1] に正規化し、面積の共通因子 t(1−t2) を微分して最大化する。
解答
(1)
P=(X,X2+1) とする。Q は OP を t2:(1−t2) に内分するのでQ=t2P=(t2X,t2X2+t2).Q=(x,y) とすれば X=x/t2 だからC:y=t2x2+t2.(2)
原放物線と C の交点はx2+1=t2x2+t2を満たす。0<t<1 より整理してx=±t.区間 [−t,t] では原放物線が上側にあり、その差は(1−t2)(1−t2x2).x=tu と置けばS=t(1−t2)∫−11(1−u2)du=t(1−t2)[u−3u3]−11=34t(1−t2).(3)S=34(t−t3),dtdS=34(1−3t2).0<t<1 で増減を調べると t=1/3 のとき最大となり、Smax=34(31−331)=2783.
総評
内分点の軌跡、2曲線の面積、1変数最大化がつながる問題で、想定時間は18分程度。Q=t2P と見抜くと(1)はすぐに終わるが、X=x/t2 の代入で分母が t2 になる点は間違えやすい。(2)では上下関係を確認してから積分すること、(3)では 0<t<1 の範囲内に臨界点 1/3 があることを明記すると答案として安定する。
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出典: 大阪大学 1998年度 前期 文系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。