方針
三角形 OPQ で与えられている角は ∠OPQ なので、まず余弦定理で PQ を求める。次に PQ2=∣OQ−OP∣2 から OP⋅OQ を出す。条件は OR=−(OP+OQ) と読めるので、OR は和ベクトルの長さ、cos∠POR は OP⋅OR で計算する。
解答
PQ=d とおく。三角形 OPQ において、OP=2、OQ=3、∠OPQ=60∘ である。余弦定理より OQ2=OP2+PQ2−2⋅OP⋅PQcos60∘ だから 9=4+d2−2d である。したがって d2−2d−5=0 となり、d>0 より PQ=1+6 である。
次に内積を求める。p=OP、q=OQ とおくと PQ2=∣q−p∣2=∣p∣2+∣q∣2−2p⋅q である。よって (1+6)2=4+9−2p⋅q であり、7+26=13−2p⋅q だから p⋅q=3−6 である。
条件OP+OQ+OR=0より OR=−(p+q) である。したがって OR2=∣p+q∣2=∣p∣2+∣q∣2+2p⋅q =4+9+2(3−6)=19−26 となる。よって OR=19−26 である。
またOP⋅OR=p⋅{−(p+q)}=−(∣p∣2+p⋅q) =−(4+3−6)=6−7 である。したがってcos∠POR=OP⋅OROP⋅OR=219−266−7である。
別解
解法2
方針
点 P を原点、半直線 PO を x 軸として座標を置く。余弦定理に相当する距離式から PQ を決め、ベクトル条件で R の座標を直接求めて長さと余弦を照合する。
解答
P=(0,0)、O=(2,0) と置き、Q を x 軸の上側に取る。s=PQ とするとQ=(2s,23s)である。OQ=3 より(2s−2)2+(23s)2=9,従ってs2−2s−5=0.s>0 だからs=1+6.ここから原点を O に移すとOP=(−2,0),OQ=(2s−2,23s).条件よりOR=−{OP+OQ}=(4−2s,−23s).よって s2=2s+5 を使えばOR2=(4−2s)2+43s2=16−4s+s2=19−26.従ってOR=19−26.またOP⋅OR=−2(4−2s)=s−8=6−7.従ってcos∠POR=219−266−7.
総評
余弦定理とベクトル条件をつなぐ標準問題で、想定時間は12分程度。注意点は、与えられた角が ∠POQ ではなく ∠OPQ であることなので、最初に PQ を余弦定理で求める必要がある。R は図形的に描くより、OR=−(OP+OQ) として和ベクトルの長さと内積で処理すると安全である。最後の余弦は符号が負になるため、鈍角であることも結果の妥当性確認になる。
冊子PDFで見る阪大のベクトルの問題で問題集を作る
出典: 大阪大学 1998年度 前期 文系 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。