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大阪大学 2001年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第1問

座標平面上の点で、x 座標と y 座標がともに整数である点を格子点という。

P は、原点から出発し、直線 y=x に沿って x 座標が増加する向きに動き始める。点 P が格子点に達すると、動く方向を変えることも変えないこともあるが、常にその格子点を通る傾き 1 または 1 の直線に沿って x 座標が増加する向きに進む。ただし、Py 座標は常に0y3の範囲にあるとする。

n を自然数とする。上の条件に従って P が原点から点 (2n,0) に到達するとき、P がたどりうる経路の総数を an とおく。同様に、点 (2n,2) に到達するとき、P がたどりうる経路の総数を bn とおく。次の問いに答えよ。

(1) an+1 および bn+1anbn を用いて表せ。

(2) an+tbn (n=1,2,3,) が等比数列となるような数 t をすべて求めよ。

(3) 数列 {an}{bn} の一般項を求めよ。

(4) 次の極限値を求めよ。limnanbn

難易度7/ 10計算量7/ 10目安30

数列場合の数 状態分類漸化式の変形、特性方程式、極限計算

方針

偶数の x 座標では高さは0または2だけなので、この二状態の2歩遷移を数える。(2)は an+1+tbn+1 の係数を an+tbn の定数倍と比較して t を求める。二つの等比数列を連立して一般項を得る。

解答

(1) x=2n で高さ0にいる経路は、次の2歩で高さ0へ1通り、高さ2へ1通り進める。高さ2にいる経路は、高さ0へ1通り、高さ2へ2通り進める。従ってan+1=an+bn,bn+1=an+2bn.また x=2 では a1=b1=1 である。

(2) an+1+tbn+1=(1+t)an+(1+2t)bn.これが an+tbn の定数倍になるには、その公比を λ として1+t=λ,1+2t=λtが必要である。消去するとt2t1=0.従ってt=1+52,t=152.どちらも実際に上の係数比較を満たす。

(3) ϕ=1+52,ψ=152とおく。1+ϕ=ϕ21+ψ=ψ2 であり、初期値からan+ϕbn=ϕ2n,an+ψbn=ψ2n.この二式を解くとbn=ϕ2nψ2n5,an=ϕ2n1ψ2n15.(4) ψ<1<ϕ だからlimnanbn=1ϕ=512.

別解

解法2(2階漸化式へ消去する)

方針

2歩ごとの二状態遷移を作る。(2)は最初の3項が等比になる条件から t を求め、漸化式で十分性を確認する。(3)では bn=an+1an を用いて bn を消去し、an の2階漸化式を解く。

解答

(1)

偶数の x 座標では高さは0または2である。高さ0から次の2歩で高さ0、2へ進む方法は各1通り、高さ2からはそれぞれ1通り、2通りである。従ってan+1=an+bn,bn+1=an+2bn,またa1=b1=1.(2)

初めの3組は(a1,b1)=(1,1),(a2,b2)=(2,3),(a3,b3)=(5,8)である。an+tbn が等比数列なら(2+3t)2=(1+t)(5+8t)が必要で、整理するとt2t1=0.よって候補はt=1+52,t=152.これらは t2=t+1 を満たすのでan+1+tbn+1=(1+t)an+(1+2t)bn=t2(an+tbn).従ってどちらも実際に等比数列を与える。

(3)

(1) からbn=an+1an.これを an+2=an+1+bn+1bn+1=an+2bn に代入するとan+2=3an+1an.特性方程式の2根をϕ2=3+52,ψ2=352,ϕ=1+52,ψ=152と書く。初期値 a1=1,a2=2 を用いるとan=ϕ2n1ψ2n15.さらに bn=an+1an からbn=ϕ2nψ2n5.(4)

ψ<1<ϕ なのでlimnanbn=1ϕ=512.

総評

難度7、計算量7。想定時間は30分程度。1歩ごとでは高さの偶奇が入れ替わるため、2歩を一組にすると状態が0と2の二つに閉じる。(2)の二つの t を両方使うと一般項が直接出る。極限では絶対値が1未満の ψ 側を落とす。

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出典: 大阪大学 2001年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。