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大阪大学 2004年度 前期日程 第2次学力試験(数学理系)理系数学 第4問

実数arに対し数列{xn}
{x1=a,xn+1=rxn(1xn)(n=1,2,3,)
で定める.

(1) すべてのnについてxn=aとなるようなaを求めよ.

(2) x2ax3=aとなるようなaの個数を求めよ.

(3) 0a1となるすべてのaについて
0xn1 (n=2,3,4,)が成り立つようなrの範囲を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

数列関数 帰納的定義の利用、場合分け、範囲評価

方針

f(x)=rx(1x) と置く。(1)は初期値 a が固定値であればよいので f(a)=a を解く。(2)は x2a, x3=a だから、f(f(a))=a の解から固定値 f(a)=a を除く。因数分解すると固定値に対応する因子と2周期に対応する2次因子に分かれるので、その2次方程式の実数解の個数を判別式で調べる。端点 r=1,3 の重解は固定値に一致するため除く。(3)は写像 f が区間 [0,1][0,1] に移す条件を求める。

解答

(1)

すべての n について xn=a となるためには、最初の1回で x2=ra(1a)=a となればよい。したがって a{r(1a)1}=0 である。よって a=0 または、r0 のとき a=11r である。

(2) f(x)=rx(1x) とおく。条件 x3=af(f(a))=a であり、さらに x2af(a)a であることを意味する。

計算すると f(f(a))a=a(arr+1)(a2r2ar2ar+r+1) と因数分解される。ここで a=0,arr+1=0 は(1)で求めた固定値に対応する。したがって x2a を満たす解は a2r2ar2ar+r+1=0 の実数解で、固定値と重ならないものに限られる。 r=0 のとき、この式は 1=0 となり解はない。r0 のとき、この2次方程式の判別式は (r2r)24r2(r+1)=r2(r+1)(r3) である。したがって、r<1 または r>3 のときは異なる2つの実数解をもつ。 r=1 のときは重解 a=0 で、これは固定値である。r=3 のときは重解 a=2/3 で、これも固定値である。1<r<3 では判別式が負で解はない。以上より、求める個数は{2(r<1 または 3<r),0(1r3)である。

(3) 0x1 のとき 0x(1x)14 である。すべての 0a1 について x2=ra(1a)[0,1] に入るためには、まず r0 が必要である。また a=1/2 とすると a(1a)=1/4 なので、r41 すなわち r4 も必要である。

逆に 0r4 なら、任意の 0x1 に対して 0rx(1x)r41 である。つまり f は区間 [0,1] を再び [0,1] に移す。したがって、0a1 なら帰納的に 0xn1(n2) が成り立つ。

よって求める r の範囲は 0r4 である。

写像 f(x)=rx(1x)

別解

解法2

方針

f(f(a))a を「固定点の因子」と「真の2周期点の因子」に分ける。後者の二次方程式の解を明示し,実数性と固定点との一致を端点で確認する。

解答

(1)
固定点はf(a)=a    a{r(1a)1}=0よりa=0,a=11r(r0)である。

(2)
二回で戻る点についてはf(f(a))a=a(arr+1){a2r2a(r2+r)+r+1}.前二因子は固定点であるから,真の2周期点はa2r2a(r2+r)+r+1=0の解である。r0 のとき解はa=r+1±(r+1)(r3)2r.よって異なる実数解が二つあるのはr<1またはr>3.r=1 では重解 a=0r=3 では重解 a=2/3 となり,いずれも固定点なので除く。したがって個数は{2(r<1 または r>3),0(1r3).(3)
最後に,すべての a[0,1] から始めて以後も区間内にとどまる条件はf([0,1])[0,1].0x(1x)1/4 より,これは0r4と同値である。

総評

難度7、計算量6。目安時間は24〜30分。写像 f(x)=rx(1x) の固定値、2回で戻る値、不変区間を順に調べる問題である。(2)では f(f(a))=a の解には固定値も含まれるため、条件 x2a によって固定値を除く必要がある。判別式の端点 r=1,3 では重解が出るが、どちらも固定値に一致するため個数は0になる。(3)は [0,1] 上で x(1x) の最大が 1/4 であることから、0r4 が必要十分になる。

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出典: 大阪大学 2004年度 前期 理系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。