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大阪大学 2003年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

数列{ak}ak<ak+1 (k=1,2,)
およびakl=ak+alk=1,2,l=1,2,
をみたすとする.

(1) klを2以上の自然数とする.
自然数nが与えられたとき
lm1kn<lmをみたす自然数mが存在することを示せ.

(2) klを2以上の自然数とするとき
1n<akallogklogl<1n
n=1,2,が成り立つことを示せ.

(3) a2=aとするとき,数列{ak}の一般項を求めよ.

難易度8/ 10計算量6/ 10目安25

数列指数・対数論証・証明 誘導利用、範囲評価、一般化

方針

(1)lm が限りなく大きくなることから、kn<lm を満たす最小の m を取る。(2) は akn=nakalm=mal と単調性を組み合わせ、akallogklogl が同じ長さ 1n の区間に入ることを示す。(3) は l=2 として任意の n で誤差が 1n 未満であることから等号を得て、最後に k=1 も確認する。

解答

(1) l2 であるから、数列 l, l2, l3, は限りなく大きくなる。したがって、与えられた自然数 n に対して kn<lm を満たす自然数 m が存在する。

そのような m のうち最小のものを取る。この最小性より、m=1 なら lm1=1kn であり、m2 なら m1 は条件 kn<lm1 を満たさないので lm1kn である。よって lm1kn<lm を満たす自然数 m が存在する。

(2)
条件 akl=ak+al を繰り返し用いると akn=nak,alm=mal である。また l2 なので l2>l であり、単調性から al2>al である。一方 al2=al+al=2al だから al>0 である。

(1) で得た m に対して lm1kn<lm が成り立つ。数列 {ak} は増加するので alm1akn<alm である。これを akn=nakalm1=(m1)alalm=mal と書き直すと (m1)alnak<mal である。al>0 で割って m1nakal<mn を得る。

一方、(1) の不等式に対数を取ると (m1)loglnlogk<mlogl である。l2 より logl>0 だから m1nlogklogl<mn である。

したがって akallogklogl は、どちらも [m1n,mn) という長さ 1n の区間に入る。よって 1n<akallogklogl<1n が成り立つ。

(3)
(2) で l=2 とする。k2 について、任意の自然数 n に対して 1n<aka2logklog2<1n が成り立つ。もし aka2logklog2 が0でないなら、その絶対値を δ>0 として、n>1δ を取ると上の不等式に反する。したがって aka2=logklog2 である。 a2=a より、k2 では ak=alogklog2 である。また k=l=1akl=ak+al に代入すると a1=a1+a1 より a1=0 である。これは上の式に k=1 を入れた値 alog1log2=0 と一致する。よって一般項は ak=alogklog2(k=1,2,3,) である。

別解

解法2(2の冪で直接はさむ)

方針

(1) の最小整数を床関数で表す。(3) では (2) の一般論を経由せず、任意の k に対して 2rnkn<2rn+1 と置き、単調性で nak をはさんで極限を取る。

解答

(1) m=nlogklogl+1とおけばm1nlogklogl<m.logl>0 なので指数へ戻してlm1kn<lmを得る。

(2)
arj=jar は条件を繰り返せば従う。またal2=2al>alより al>0 である。(1) と単調性から(m1)alnak<mal.一方、(1) の対数を取ればm1nlogklogl<mn.したがってakallogklogl<1n.(3)
a2=a とする。狭義増加性と a4=2a2 から a>0 である。固定した k2 と自然数 n に対しrn=nlog2kとおくと2rnkn<2rn+1.よってrnanak<(rn+1)a.na>0 で割るとrnnaka<rn+1n.両端はともに log2k へ収束するのでak=alog2k=alogklog2.また a1=a1+a1 より a1=0 で、同じ式に含まれる。

総評

難度8、計算量6。目安時間は24〜30分。採点ポイントは、(1) で最小の m を取る発想、(2) で単調性と akn=nak をつなげること、al>0 を確認してから割り算すること、(3) で任意の n に対する評価から等号へ持ち込むことです。

誤りやすいのは、(2) の不等式を「だいたい同じ」と説明してしまい、同じ長さ 1n の区間に入るという根拠を書かないことです。また (3) では k2 で得た式をそのまま一般項として終えず、a1=0 を別に確認する必要があります。対数関数を先に仮定するのではなく、単調性と乗法的な条件から対数形を押し出す問題です。

第1解法は標準的な答案構成を詳しく示し、第2解法は異なる着眼または計算経路で同じ結論を独立に確認する。図は条件の役割と解法の流れを可視化した。積分・極限・総和は独立行に置き、分数は表示サイズで組版した。

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出典: 大阪大学 2003年度 前期 理系 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。