方針
(1) は が限りなく大きくなることから、 を満たす最小の を取る。(2) は 、 と単調性を組み合わせ、 と が同じ長さ の区間に入ることを示す。(3) は として任意の で誤差が 未満であることから等号を得て、最後に も確認する。
解答
(1) であるから、数列 は限りなく大きくなる。したがって、与えられた自然数 に対して を満たす自然数 が存在する。
そのような のうち最小のものを取る。この最小性より、 なら であり、 なら は条件 を満たさないので である。よって を満たす自然数 が存在する。
(2)
条件 を繰り返し用いると である。また なので であり、単調性から である。一方 だから である。
(1) で得た に対して が成り立つ。数列 は増加するので である。これを 、、 と書き直すと である。 で割って を得る。
一方、(1) の不等式に対数を取ると である。 より だから である。
したがって と は、どちらも という長さ の区間に入る。よって が成り立つ。
(3)
(2) で とする。 について、任意の自然数 に対して が成り立つ。もし が0でないなら、その絶対値を として、 を取ると上の不等式に反する。したがって である。 より、 では である。また を に代入すると より である。これは上の式に を入れた値 と一致する。よって一般項は である。
別解
解法2(2の冪で直接はさむ)
方針
(1) の最小整数を床関数で表す。(3) では (2) の一般論を経由せず、任意の に対して と置き、単調性で をはさんで極限を取る。
解答
(1) とおけば なので指数へ戻してを得る。
(2)
は条件を繰り返せば従う。またより である。(1) と単調性から一方、(1) の対数を取ればしたがって(3)
とする。狭義増加性と から である。固定した と自然数 に対しとおくとよって で割ると両端はともに へ収束するのでまた より で、同じ式に含まれる。
総評
難度8、計算量6。目安時間は24〜30分。採点ポイントは、(1) で最小の を取る発想、(2) で単調性と をつなげること、 を確認してから割り算すること、(3) で任意の に対する評価から等号へ持ち込むことです。
誤りやすいのは、(2) の不等式を「だいたい同じ」と説明してしまい、同じ長さ の区間に入るという根拠を書かないことです。また (3) では で得た式をそのまま一般項として終えず、 を別に確認する必要があります。対数関数を先に仮定するのではなく、単調性と乗法的な条件から対数形を押し出す問題です。
第1解法は標準的な答案構成を詳しく示し、第2解法は異なる着眼または計算経路で同じ結論を独立に確認する。図は条件の役割と解法の流れを可視化した。積分・極限・総和は独立行に置き、分数は表示サイズで組版した。