方針
3つの実数解を とおき、解と係数の関係から , を使う。負の解が0個なら和が負にならず矛盾する。負の解が1個だけと仮定し、 と書くと、和が負であることから が従う。一方、2次の対称和が正であることから が必要になるが、これは と両立しない。
解答
3つの異なる実数解を とおく。解と係数の関係より である。仮定 , から である。
負の解が1つもないとすると、3つの解はすべて0以上である。このとき となり、 に反する。したがって負の解は少なくとも1つ存在する。
次に、負の解がちょうど1つであると仮定する。解の順序を入れ替えて と書ける。ただし である。ここで または なら となり、 に反する。従って実際には である。
和について だから である。一方、2次の対称和について である。これが正であるから が必要である。
しかし より であり、さらに である。したがって となり、 と矛盾する。
よって負の解がちょうど1つであることも不可能である。以上より、負の実数解は 存在する。
別解
解法2
方針
3つの実根の間には、Rolleの定理により導関数の2根が1つずつ存在する。
導関数は であり、 からその2根の和は負、積は正である。
したがって2つの停留点はともに負であり、根の交互配置から元の方程式の小さい2根も負になる。
解答
3次式を とし、異なる3実根をとする。Rolleの定理により、 は
と に少なくとも1根ずつもつ。
は2次式なので、その2根を とすれば一方解と係数の関係より積が正なので2根は同符号、和が負なので である。
したがって かつ であり、
の少なくとも2根が負である。
総評
難度は10段階中4、計算量は3。目安時間は11分。解法1は本番答案として再現しやすい標準方針、解法2は構造を別方向から確認する方針である。
Rolleの定理を使う解法では3根と導関数の2根の交互配置を明示すると結論が一意に読める。
採点では、必要条件だけで止めず十分性・端点・小問番号を明示する。積分・総和・極限は独立行、分数は読みやすい表示寸法に統一し、問題固有の図は論理を補助する位置に置いた。