方針
共役を含む漸化式は、項そのものより比 を見ると扱いやすい。すると という漸化式になり、 を使って を帰納的に示せる。そこから は比の積で求まる。(2) は によって指数を3で割った余りで分類し、実部・虚部を3項周期の等比級数として足す。
解答
(1) とおく。問題の条件より である。また ではである。
ここで だから である。 と仮定するとである。したがって となる。 でも成り立つので、帰納法により である。
よって である。指数を計算すると だから である。 のときも右辺は になり、 と一致する。
(2) であるから である。したがって に現れる は指数を3で割った余りだけで決まる。 を3で割った余りで分類すると、 である。よって である。ここで とする。 なので、実部の和はである。中括弧内はであるから、である。
同様に虚部の和はである。よってである。
別解
解法2
方針
(1) は比 の偏角と絶対値を別々に追い、
を帰納する。(2) は実部・虚部を別々に足さず、
3項ずつまとめた複素級数を1本の等比級数として計算し、最後に実部と虚部を読む。
解答
(1)
とおくと を用いる帰納法によりしたがって(2)
指定された は を満たす。
に対してよって複素級数全体は実部・虚部を比較して
総評
難度は10段階中6、計算量は5。目安時間は17分。解法1は本番答案として再現しやすい標準方針、解法2は構造を別方向から確認する方針である。
共役を含む比では を用いる。無限級数は絶対収束するため3項ごとの整理が正当化できる。
採点では、必要条件だけで止めず十分性・端点・小問番号を明示する。積分・総和・極限は独立行、分数は読みやすい表示寸法に統一し、問題固有の図は論理を補助する位置に置いた。