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大阪大学 2002年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

αα=1 である複素数とし,複素数列 {zn}z1=1,z2=α42,znzn1=α24zn2zn1(n=3,4,5,)で定める.

(1)n に対し zn を求めよ.

(2) zn=xn+iyn とし,α=12+32iとおくとき,次の無限級数の和をそれぞれ求めよ.k=1xk,k=1yk

難易度6/ 10計算量5/ 10目安17

複素数平面数列 複素数の極形式、漸化式の変形和の計算

方針

共役を含む漸化式は、項そのものより比 rn=zn/zn1 を見ると扱いやすい。すると rn=α241/rn1 という漸化式になり、α=1 を使って rn=α2n/2 を帰納的に示せる。そこから zn は比の積で求まる。(2) は α3=1 によって指数を3で割った余りで分類し、実部・虚部を3項周期の等比級数として足す。

解答

(1) rn=znzn1(n2) とおく。問題の条件より r2=z2z1=α42 である。また n3 ではrn=α24zn2zn1=α241rn1である。

ここで α=1 だから α=1/α である。rn1=α2n2/2 と仮定するとrn1=α2n22=α(2n2)2である。したがって rn=α242α2n2=α2n2 となる。n=2 でも成り立つので、帰納法により rn=α2n2(n2) である。

よって zn=z1r2r3rn=α2(2+3++n)2n1 である。指数を計算すると 2(2+3++n)=2(n(n+1)21)=n(n+1)2 だから zn=αn(n+1)22n1(n=1,2,3,) である。n=1 のときも右辺は 1 になり、z1=1 と一致する。

(2) α=12+32i であるから α3=1,α1 である。したがって zk に現れる αk(k+1)2 は指数を3で割った余りだけで決まる。 k を3で割った余りで分類すると、k1(mod3)k(k+1)20(mod3), k0,2(mod3)k(k+1)21(mod3) である。よって z3j+1=123j, z3j+2=α23j+1,z3j+3=α23j+2である。ここで j=0,1,2, とする。 α=12+32i なので、実部の和はk=1xk=j=0{123j12(123j+1+123j+2)}である。中括弧内は123j(11418)=123j58であるから、k=1xk=58j=0(18)j=58111/8=57である。

同様に虚部の和はk=1yk=32j=0(123j+1+123j+2)である。よってk=1yk=32j=0123j(12+14)=3234111/8=337である。

別解

解法2

方針

(1) は比 rn=zn/zn1 の偏角と絶対値を別々に追い、
rn=α2n/2 を帰納する。(2) は実部・虚部を別々に足さず、
3項ずつまとめた複素級数を1本の等比級数として計算し、最後に実部と虚部を読む。

解答

(1)
rn=zn/zn1 とおくとr2=α42,rn=α24rn1.α=1 を用いる帰納法によりrn=α2n2.したがってzn=αn(n+1)22n1.(2)
指定された αα3=1 を満たす。
j0 に対してz3j+1=123j,z3j+2=α23j+1,z3j+3=α23j+2.よって複素級数全体はk=1zk=j=01+α/2+α/48j=1+3α/411/8=57+337i.実部・虚部を比較してk=1xk=57,k=1yk=337.

総評

難度は10段階中6、計算量は5。目安時間は17分。解法1は本番答案として再現しやすい標準方針、解法2は構造を別方向から確認する方針である。

共役を含む比では α=1/α を用いる。無限級数は絶対収束するため3項ごとの整理が正当化できる。

採点では、必要条件だけで止めず十分性・端点・小問番号を明示する。積分・総和・極限は独立行、分数は読みやすい表示寸法に統一し、問題固有の図は論理を補助する位置に置いた。

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出典: 大阪大学 2002年度 前期 理系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。