A が k 投目で勝つには、それ以前の A の k−1 回と B の k−1 回のすべてで1が出ず、次の A の投球で1が出ればよい。(2)は(1)を k=1 から n まで足す等比数列である。A が n 回投げても勝負がつかない場合は B の勝ちなので、A の勝率には A の n 投目までの勝ちだけを足せばよい。(3)は (25/36)n<1/12 を常用対数で解き、最小の自然数を決める。
解答
(1)A が k 投目で勝つには、A のそれ以前の k−1 回の投球と、B のそれ以前の k−1 回の投球で、どちらも1を出していない必要がある。その確率は (65)2(k−1) である。そのうえで、A の k 投目に1が出ればよいので、(65)2(k−1)61=61(3625)k−1である。
よって n>0.15821.0791 である。実際に 6⋅0.1582=0.9492<1.0791,7⋅0.1582=1.1074>1.0791 だから、最小の n は 7 である。
一巡ごとの確率構造
別解
解法2
方針
1巡を「A も B も1を出さない」事象としてまとめる。各巡の生存確率は 25/36,その直後に A が勝つ確率は 1/6 なので,打切りまでの再帰式を作る。最後は6回では不足し7回なら十分であることを対数で直接比較する。
解答
(1) 1巡で A,B の双方が1を出さない確率をq=(65)2=3625とする。A の k 投目の直前までゲームが続く確率は qk−1 であり,そこで A が1を出す確率は 61 だからPr(Aがk投目で勝つ)=61qk−1.(2) また,P0=0 とすればPn=Pn−1+61qn−1.この差分を加えるとPn=61(1+q+⋯+qn−1)=116(1−qn).(3) Pn>21 は qn<121 と同値である。与えられた対数から−log10q=0.1582,log1012=1.0791.そこで6(0.1582)=0.9492<1.0791<1.1074=7(0.1582)である。よって6回では足りず7回なら条件を満たすから,n=7である。
総評
難度5、計算量4。目安時間は15〜20分。交互にサイコロを投げるが、A の k 投目で勝つには、それ以前の1巡 (A,B) がすべて失敗しているだけなので、(5/6)2 を公比とする等比数列になる。特殊ルール「A が n 回投げても勝負がつかない場合は B の勝ち」は、A の勝率を k=1 から n までで打ち切ることに反映される。(3)では、25/36<1 の対数が負になるため、不等号の扱いに注意する。与えられた常用対数だけで6と7の間に挟めば十分である。